第137話 チーボアイ7階層 鶏肉祭と魔法練習

本日の朝ご飯は白米にハクナとダイコーンの浅漬け。お手製なめ茸にシャーモンの塩焼き。ゴーボンとネト芋とネギーのお味噌汁。


ザ・和食な朝ご飯。懐かしいし美味しい!!


女神様のチートのおかげで、ばあちゃんの手作り味噌のお味噌汁が異世界で飲めるとか幸せ過ぎる!


「さて、次はいよいよお肉の階!ジン君情報だと鶏肉の階層だね。」


『みゃふみゃみゃ!』


「そうだねヴィヴィ!美味しいのいっぱいゲットしようねぇ。」


お肉と聞いてヴィヴィは嬉しそうだ。なんやかんや1番好きなのはやっぱりお肉っぽいからね。


『サクラよ。次の階層はヴィヴィに魔法で魔物を倒す練習をさせても良いか?ダンジョンは倒した後の素材がドロップとやらなのだろう?通常だと皮や羽を傷つけると買取額に影響するが此処ではそれがないゆえ初めての魔法練習にはもってこいの環境だと思うのだ。』


確かに、ここに出る魔物は倒したらお肉の塊になってドロップされるらしいから皮が傷つこうが羽が傷つこうが買取額や物作りの品質に関わる事はないし、思い切り魔法練習出来るだろうな。


「わかった!じゃあ、7階層はヴィヴィに魔法練習をしてもらいながら魔物を倒して行こう!」




で、7階層に到着です。


ここからは他の冒険者達が結構活動しているみたい。


気配察知で他の冒険者がいない場所を選んで移動する。


「おっ、居た!あれはコッコって魔物だね。」


最初に見つけたのはコッコという2mくらいの大きい鶏。


『良いかヴィヴィ。まずは母が手本を見せる。よく見ておくのだぞ?』

『みゃ!』


こうして7階層ではヴィミエナによる魔法講座実践編が行われる事になった。


私もヴィミエナの魔物攻撃は見た事が無かったのだが、圧巻の一言だった。


『ウィンドバレット』

『ウィンドカッター』

『ウィンドスラッシュ』

『ウィンドランス』


この世界でも強いとされる魔物が集まる死の森の上位魔物であるケオトートティーガのヴィミエナなので、このダンジョンの魔物なら大した事はないのかもしれないけれど全て一瞬だった。


尚、本来は技名を言わなくても魔法は放てるみたいだけど、分かりやすい様に言葉にしてからヴィヴィに見せているようだ。



相手の魔物が複数であっても一瞬で勝負がつき、目の前に大量の鶏肉がドロップされていく。



『みゃみゃみゃ!みゃみゃみゃ!』



ヴィヴィも懸命にヴィミエナの魔法を見ながら練習すること半日程、流石に一撃必殺とはいかないけれど、コッコとレッドターキーという魔物は1匹で倒せるようにまでなった。



くそう、もち米があればお赤飯炊いたわよ!!




頑張るヴィヴィの姿を見ていたシリウスもソワソワとし始めたかと思うと前脚の辺りに小さな氷を作り始めた。


どうやらヴィヴィに感化されシリウスも魔法を使う練習をしているみたい。


それを見てヴィミエナはシリウスにも魔法の使い方を教えてあげていた。


種族は違うけれど母と子の様な姿を見せてもらえて、こちらはとても幸せな気持ちにして頂きましたとも!!


本当にうちの子達がかわい過ぎる!!





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