第131話 ダンジョンに行く前の買い出し

「大きい物もマジックバックに入れたら転送陣で送れる…。」


「何故今まで誰も気が付かなかったんじゃ…。」


「アニュラさんもヴァルカンさんもソアレさんもサクラちゃんも、この事は他言無用でお願いします!!これは商機よ!この方法ならどんなに離れていても商品を一瞬で送れる!そうと決まれば早速動かないと!あ、調理器具は出来たらこの方法でこちらに送って頂戴ね!サクラちゃんの分を作った後で良いわ!宜しくね!」


そう言い残すとメリアさんはテルフォンの前から姿を消した。


メリアさん、産休中じゃなかった?ちゃんとマーリアちゃんと過ごしてあげてよ?!


いや、色々と作っちゃう私のせいだけれど、そこはギルマスのエドガーさんにお願いすれば良いのでメリアさんが走り回らなくても大丈夫なはず…。


とりあえず、メリアさんの産休対応はエドガーさんにしっかりとお願いしておいたので大丈夫と信じよう。




お話合いに2日使ってしまったけれど、気を取り直してヴァルカンさんに調理器具製作をお願いした。


「メリアさんに送る分も入れたら10日程欲しいな。期限は大丈夫か?」


「冬を越すまではこの街に居るので全然大丈夫ですよ!じゃあ、10日後に一度確認しに行くという感じでお願いします。」


「分かった。それで宜しく頼む。」


ガッチリとヴァルカンさんと握手を交わしたら、2人を見送る。


さて、10日有るならやっぱりチーボアイに潜ろうかな。




「調理器具が出来るのを待っている間、チーボアイに泊まりで行ってこようかと思います!」


「おぉ、そおかい。気を付けて行っておいで。準備は怠らずにの。」


アニュラさんに挨拶をして薬師ギルドを後にしたら、向かうはマーケット通り。


流石、食材ダンジョンの街だけあって食材は凄く豊富だ。


でも、お肉や野菜はチーボアイに行けば取れるので今回のお目当ては調味料やスパイスが中心。


大きな麻袋に色とりどりのスパイスが入っているお店を見つけたので片っ端から鑑定!


巡り会えましたよクミン、ターメリック、コリアンダー!


これでカレーが作れる!!


このお店には他にもカルダモンやタイム、バジル、ローズマリーにゴマも置いてあった。


これらは皆スパイスという名前でまとめられていて1つ1つに名前が付いている訳では無いみたいだから、有って良かった鑑定さん!


もとの世界の似ている物と比較しながら教えてくれるので、分かりやすくて助かる。


スパイスはどれもお手頃価格だったので大量に購入。


因みに胡椒は胡椒として他のスパイスとは比べ物にならないくらい高値で売られていた。


胡椒はその昔、金と取引されていたとされているけど、この世界でも希少で高価な物扱いなのか…調味料セットの胡椒売れば儲かるかしら?







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