第118話 キャンプ地宿泊
ソルシャンの街での素材買取は薬師ギルドのアニュラさんが引き受けてくれる事になったのでひと安心。
次は宿泊場所探しなのだけれど、この街で冬を越す冒険者達で宿はほぼ満室。
空いている部屋も相変わらず従魔と泊まれないと言われた為、キャンプ地に泊まる事にした。
ダンジョンの有る街は人も多いため有料だがキャンプ地が有る。この街のキャンプ地は1ヶ月金貨1枚。この世界は1ヶ月30日だから1日300円ちょっとの計算。
安宿でも一泊、銀貨1枚はするの事が多いので凄いお得じゃないですか!
「それはこの時期だからだぞ。雪が降る季節にキャンプ地使う奴なんて普通いないからな。」
監視官のお兄さんにツッコまれてしまった。なる程、冬限定価格なのね。
監視官のお兄さんには、これから雪も凄くなって来るのに本当にキャンプ地の泊まるのかと変な顔で見られた。
流石に雪の降る中、2ヶ月近くもキャンプ地に泊まる人は居ないそうだ。
でも宿が取れないんだからしょうがないじゃない?!
「凍死してもこちらは一切責任持たんぞ。」
「大丈夫です!その代わり、此処を発つ時には元に戻すのでクラフトで雪よけを建てても大丈夫ですか?」
監視官のお兄さんは呆れた顔をしていたが許可は出してくれた。
と言う訳でとりあえず2ヶ月分、金貨2枚を払ってキャンプ地に入る。
キャンプ地の隅っこに森で定期的に伐採してアイテムボックス保管している木材を取り出す。
これ有ると何かと便利なのよね。
テントを貼る前に少し高めの土台と屋根の様な雪よけを作って、ブラウンスライムから作った耐久性アップ効果の有る魔法薬を塗る。
女神様に貰った物作り図鑑に、耐久性や耐性の上がる液状の物の総称を魔法薬と言うって書いてあった。
せっかく知識も沢山頂いたのに国の名前とか全然確認していなかったことを反省してあれからちょっとずつ頭の中で確認してるのよ。
因みに雪が本格的に降って来たらこの雪よけをログハウスに作り変える予定。
ログハウス建てたら流石に怒られるかな?
でもここを出る時には元に戻す…容量無限ならログハウスもそのままアイテムボックスに収納出来るかっ!
よし!そうしよう!でもなるべくバレないように本格的に雪が降ってきたらにしよう。
後はテントを新調する。
これから寒くなるからね!いつもはテント横のタープの下で寝ているヴィミエナもテントに入れるように!
空間拡張の魔法はまだ使えないので物理的に大きくする。
テントの中にはレッドスライムのゼリーをブラックリザードの革で包んで作ったホットカーペットの様な物も敷いておく。
レッドスライムの火属性効果で良い感じに温かいんだよねぇ。
スライム本当に万能!
この上にブラックグースの布団セットを引けば完璧!
「よっし!後は明日ダンジョンに行くための準備をしたら夕飯にしよう!」
『ぷりゅ〜』
『みゃう〜』
『フシュシュ』
『わふ!』
『明日は魔物の居ないエリアに行くのだろう?ならアイテムボックスが有れば沢山収穫出来るのではないか?』
おチビちゃん達は初のダンジョンでテンションが少し上がっているようだがヴィミエナは落ち着いてるね。
「そうなんだけど容量無制限のアイテムボックス持ちってバレると面倒だと思って。カモフラージュをしようかとね。と言う訳で、明日はカゴを付けて行ってくれる?」
『カモフラージュ?良く分からないが了承した。我が沢山運んでいる事にするのだろう?』
「そう!リヤカーも作るから帰りにそれに採取した物の一部を乗せるの。私のアイテムボックスはリヤカーが入る位ですって事にしようかとね。後はせっかくアニュラさんからEXポーションの事を教えてもらったからそれも作っておこうと思って!」
実際持ってもらうカゴはマジックバック仕様にするし、アイテムボックスにもいっぱい採取するつもりだけどね!
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