第117話 買取交渉成立!

EXポーションは薬草だけで作る通常のポーションよりも効果が高く、その分値段もかなり違った。


下級の物でも1本金貨3枚。約3万円のお薬ということになる。

中級は金貨5枚。上級で金貨10枚。特級は金貨15枚で販売されているそう。


通常ポーションは特級でも金貨1枚くらいで買えるため、一般市民には通常ポーションの方が需要が高いとのこと。


EXポーションの価格設定を教わった所で、その材料になる魔物の素材が有るかアイテムボックスを調べる。


使うのは熊系の魔物か蛇系の魔物の心臓や肝臓などの肝。


「今だと逸れで倒したクリムゾンキングベアが有りますね。レッドスネイクは使えますか?あと、アウルベアは熊扱いで良いんでしょうか?頭鷲ですけど。」


素材を出して良いと言われた場所に一通り魔物の素材を出してみた。素材と言ってもまだ解体していないのでそのままの姿だけれど。


「ほぉ。こりゃあ凄い!!」


魔物の姿を見たアニュラさんのテンションが一気に上がった。800歳とは思えない俊敏な動きで魔物の素材を調べている。


「うむうむ、良いぞ良いぞぉ。どれも状態が良いな。レッドスネイクもアウルベアもEXポーションの材料に使える素材じゃし助かるのぉ。これは是非に薬師ギルドで買取りたいのぉ。これはどれくらい卸せるかの?」


「クリムゾンキングベアは4匹分。アウルベアは8匹。レッドスネイクは…お肉が美味しくて皆のお気に入りなので結構な数有りますね。」


「結構な数とは?」


「100以上…。」


アニュラさんとテルフォンの向こう側にいるイルマさんが唖然としている。


だって唐揚げにすると凄く美味しいんだものしょうがない。


「100以上とは…死の森の魔物の素材がそんなに…。」


『あれの肉は美味いのだ。サクラが料理した物はより美味だからな。いつでも食べれる様に見かけたら狩っていたのだ。』


「美味だから…。いや、ケオトートティーガのお主なら可能か…。流石にいっぺんには買い取れんからの。定期的に分けて買い取らせて貰えるかの?今回はクリムゾンキングベア1匹にアウルベア8匹とレッドスネイク5匹で頼めるかの?肉は解体してから戻せば良いか?肉以外の皮や爪といった素材はどうする?サクラ殿が良ければこちらで買取るぞ?」


「はい。大丈夫です。肉以外の素材の買取もお願いします。」


他にもアニュラさんは死の森で採取した薬草数種類とコカトリスの石化袋を買い取ってくれるという。


「解体と査定は明日の午前中に終わらせておくからまた此処に来ておくれ。イルマに何か連絡が有る時も此処に来ればテルフォンを貸してやるからのぉ。」


「そうね。何かあったら先生経由で連絡を頂戴!他のギルドには信用が出来ませんからね!」


「アニュラさん、イルマさんありがとうございます。明日はダンジョンに行ってみたいと思っているので来るのは午後でも良いですか?試しに1階だけでも散策してみたいので。」


「おぉ、全然構わんぞ。肉が食せる魔物は下層にしかおらんからのぉ。1階は安全じゃし楽しんで来ると良い。食材だらけのダンジョンは実に面白いぞ。」


「はい!どんな食材が取れるか楽しみです!!」



力強く宣言したら2人には笑われたけれど楽しみなんだからしょうがない。

とりあえずは泊まる場所を確保して明日に備えて早く寝よう!!

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