第115話 激怒イルマさん
竜人族では弱いと言われるアニュラさんだが人族と比べればかなり強者な事に加え、豊富な薬草の知識と確かな品質のポーション作りの腕が買われこの街の薬師ギルドのギルドマスターを任されたのだとか。
その為、この街ではアニュラさんを慕う人は多いらしい。
イルマさんには薬師ギルドの業務研修の講師として色々と教えた事がきっかけで今でも良く連絡を取るのだとか。
「まぁ大体、新人冒険者を宜しくと身体を大事にせよと言う連絡ばかりじゃがな。」
アニュラさんは楽しそうにイルマさんの話をしてくれた。
途中アニュラさんが800歳だという事にすごく驚いたけど、竜人族は1000年以上生きる者が多い種族らしいので
「まだまだ働き盛りじゃ!」
だそうです!
しばらくアニュラさんの出身国の話やイルマさんの研修時代の話を聞いていた流れから、
「イルマに連絡をするかのぉ。」
と、各ギルドに有るというギルド同士で連絡が取れる通信機器、その名もテルフォン。
それならテレフォンで良いのでは?というツッコミはさておき、このテルフォンでイルマさんに連絡を取ろうという事になった。
このテルフォン、ただの電話では無く相手の顔が見えるテレビ電話だったよ!
顔を見せたらイルマさんが凄く安心してくれた。というのも、
「あの冒険者ギルド職員の連絡は何?!!登録から数カ月でDランクは無理に決まっているとか逸れ討伐なんて有り得ないだろうとか!サクラちゃんの隣に死の森にしか生息しないと言われているケオトートティーガが居るの見えてないのかしら!!馬鹿なの?!」
と、冒険者ギルドで私の確認はヘルマンさん達にしてみて下さいと魔石を渡して連絡してもらった時の、ギルド職員の態度が相当お気に召さなかったご様子。
「まぁ、ダンジョンに入るための入場許可証は貰えましたし、後は許可証返却するまでお世話になる事は無いと思うので大丈夫です。」
「そうね。素材の買取は冒険者ギルドじゃなくて商業ギルドでも出来るものね大丈夫よ。」
「あっ、それについてはちょっと困ってまして、商業ギルドにも買取は出さない事にしたんです。実は…。」
商業ギルドでの出来事もイルマさんに話してみた。
まあ、あれは私も大人気ない意地悪な事を仕返したのでなんですけれども…。
「はぁ?信じられない!仮にもそれなりの大きな街で沢山の人が利用するギルドの職員の態度がそれ?サクラちゃんがした仕返しなんて可愛いものよ!商人の時間を無駄に拘束するなんて商業ギルド職員の風上にも置けないわ!」
イルマさん激怒ですよぉー!
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