第100話 冒険者のランクアップ
倒したキュクロプスをアイテムボックスに回収してマチルダ様達の元へと戻る。
「本当に倒してしまうとは…。」
みんなに驚かれたんですが…キュクロプスは本来ならBランク以上の冒険者50人程で討伐隊を組んでも倒せるかどうかという魔物らしい…。
いや、知りませんでしたもん。
「とにかくこれで一段落か?ちょうど代わりの騎士も来たようだし、マイト達は町に戻って休め。良いな!お前達も皆戻るといい。ここの片付けは私の部下にやらせるから大丈夫だ。」
「ありがとうございます。お言葉に甘えてそうさせて頂ます。ナバスも治療院に連れて行かないとなりませんしね。」
領主であるマチルダ様の一声でみんなで町に戻る事になった。
「ナバスさんまだ歩くの辛いでしょうからヴィミエナに乗って行きますか?」
「おぉ、いいのかい?正直まだ歩くのはキツイから助かるよ。ヴィミエナも悪いね。」
『サクラの頼みだからな。気にするな。』
ヴィミエナが自分の首輪の寅さんマークのボタンを押すと、背中に鞍が装着される。
ナバスさんを背中に乗せたら出発。
町に着いたら、ナバスさんを治療院に連れていく。
ここにはフィン君も運ばれているとの事でマリリンさんが暫く付き添ってくれるそうだ。
「マイトはさっさと家に帰ってメリアを安心させてやんな!!」
「悪いな。ありがとう。マリーが無事なこともちゃんと伝えるよ。」
マリリンさんに言われてマイトさんは奥さんとお子さんの元へ帰るそう。
私は…
「サクラは冒険者ギルドの私の部屋に来い!」
と、ギルマスのヘルマンさんに呼ばているので冒険者ギルドのギルマスの部屋へ。
そこにはヘルマンさんとイルマさんに、イルマさんの旦那さんで商業ギルドのギルマスであるエドガーさんがいた。
「おぉ、来たな。まずは改めて此度の逸れ魔物の討伐感謝する。この活躍を評価してお主の冒険者ランクをGからDランクまで上げることにした。冒険者ギルド一同、領主マチルダ殿、防衛騎士隊隊長マイト、満場一致で決定じゃ。」
「ありがとうございます。いっぺんに3ランクも上げて頂いて良いんでしょうか?」
「構わん。儂はCランクにしたいところじゃったが流石に冒険者登録からの期間が短すぎるだろうと他の者に言われてな。」
「実力的にはなんの問題もないけれど、冒険者登録からの期間を考えると確実に注目の的になるもの。サクラちゃんはそういうの避けたいでしょう?」
イルマさんの言うとおりだわ。面倒くさいのに絡まれる可能性が上がることはなるべく避けたいもん。
討伐依頼を受ければランクは上がると言われていたが、今回のクリムゾンキングベアとキュクロプスの討伐を緊急依頼と言う事で処理してくれたとのこと。
討伐報酬は倒した魔物の素材をすべて渡すからそれで勘弁してくれって言われた。
キュクロプスの討伐報酬なんてそれだけで金貨700枚以上はいってしまうらしく、この間、死の森の素材を購入したばかりのこの町では流石に用意出来ないので3ランクはその分の上乗せもあるのかも。
ランクが上がるのは嬉しいけれど、目立った上がり方して絡まれても困るので3ランクでも十分過ぎるくらいだね!
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