第90話 空飛ぶスケボーからの特製干し肉とベーコン

お風呂を堪能した次の日は、思い切り遊ぶ日にした。


一応、町に顔を出し、冒険者ギルドでお助け依頼のチェックをして、緊急の依頼が無さそうなのは確認したその後でね。


町の周りは森が広がっているけど、見守り隊に見守られて野営した草原も有るので、その広い草原でヴィヴィとヴィミエナと追いかけっこ!


町に居ると思い切り走らせてあげられ無いのでストレス解消と運動不足解消も兼ねて思い切り皆で走る。


当たり前のことながら、人間である私がヴィミエナ達の走りに付いて行けるわけもないので、またまたクラフト!


作ったのは空飛ぶスケボー。


足を固定する部分を付けているから空飛ぶスノーボードっぽいけど。

元の世界でホバーボードって言われてたっけ。



イメージしたのは子供の頃に見たフューチャーにバックする映画に登場したやつです。


子供ながらにめちゃくちゃ憧れたやつ、魔法なら作れるんじゃない?と魔法陣を彫り彫りして作りましたよ!


素材木だけど!!


中々のスピードが出て、ヴィヴィやヴィミエナを追いかけるのには楽しくて良いし、移動手段のひとつとしても良いもの作ったかも!!


ヴィヴィの体力作りと訓練も兼ねて追いかけっこは死の森の中でも行った。


足元が木の根や岩などで安定しない足場で走り回る術を母から娘に伝授している間に、私もホバーボードで木や岩等の障害物を避けて飛べる様に練習した。


驚いたのは戦闘が嫌いなマリモがヴィミエナの頭の上に乗り、ハイスピードを楽しんでいるという事。


もっともっとと喜んでいたけど、あんなにテンション高いマリモは初めて見たかもってくらいのはしゃぎようだった。


マリモにスピード狂の一面があったとは…。




ヴィヴィのテンションがバク上がりしたのは手作り干し肉を作った時。


町で売っている普通の干し肉は濃い塩味しかしない。

味よりも長持ちする事に重きをおいているから、しょうがないんだろうけど。

食べれなくはないけど、お世辞にも美味しいと言えるものではないので、自分で味付けして作りましたよ。


色々な魔物のお肉を薄切りにして準備したら、塩コショウにハーブや香辛料を組み合わせた特性スパイスや、塩と醤油にみりんで和風味のものや、塩と醤油に酒に蜂蜜、オニオーンとガリのすりおろし、乾燥レーモの皮を入れた物など、数種類の調味液を作って漬け込んで味付けをする。


水気を切るのと干すのは魔法で時短しつつ、燻製は木材を箱型にクラフトして燻製機がわりにして行う。

燻製後は少し寝かせた方が美味しいけど、そこも魔法で時短。

食べ物の時間だけを進められる時間魔法って本当に便利だぁ。



お肉の種類別に味も変えたので数種類の味の干し肉が完成!


お湯にこの味付け干し肉を小さめに千切って入れればそれだけでも美味しいスープが作れる。



時短にももってこいな美味しいこの干し肉を食べたときの、ヴィヴィのおしりフリフリダンスとピコピコお耳の可愛さは絶対に忘れない!!


因みにオークキングの脂身多めなお肉の部位の塊を吊るして自家製ベーコンも作った。


こちらもヴィヴィのおしりフリフリダンスが見れたのと、数切れ味見をしたヴィミエナが黙って塊ひとつ抱え込むくらいには美味しかったみたいでなによりだ。


相当気に入ったのかこの後、死の森の拠点に帰った時にヴィミエナがオークキングを大量に狩ってきて追加で沢山作ることになるとは思わなかったけどね。


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