第60話 拠点は落ち着く
「ただいま〜。」
朝ぶりに死の森の拠点に帰って来ました!
『きゅきゅ ―おかえりなさい―』
拠点に作ったハンモックでくつろいでいたクロリスちゃんが出迎えてくれた。
「朝ぶりにごめんね!宿泊場所のお隣さんがうるさそうだったからこっちに帰って来ちゃった。」
『寝る場所は静かな方が良いしな。』
拠点にあるテーブルの上に野菜の入ったカゴを置きながらヴィミエナが言う。
まったく持ってその通りだわ!
「よおし、拠点に帰って来たから魔法も遠慮せずに使えるしご飯作ろう!!」
『ぷりゅりゅ〜』
『みゃう〜』
『フシュシュ』
『新しい食材を使うのだろう?楽しみだな。』
みんな野菜の入ったカゴの前で楽しそうだ。
今日の夕飯はズバリ!シチューにする予定!
そうと決まればまずは野菜の皮むき。ぽていもとキャロジンとオニオーンの皮を剥く。
向いた皮は集めてキンピラとか煮出したりして他の料理に使う予定なのでアイテムボックスに保管。
お肉はコカトリスのお肉を一口大に切って用意。ヴィミエナ用に大きいサイズも忘れずに!
大きな鍋2個に町で買ったバターを入れてお肉を炒めたら、色が変わってきたところで野菜も入れて炒める。
オニオーンの色が少し透き通る感じになって来たらお水を入れて野菜が柔らかくなるまで煮る。
その間に違うお鍋に小麦粉とバターを入れて火にかけたら焦げないように気をつけながら炒める。
良く炒めたらジャイアントゴートのミルクを少しずつ加えて小麦粉とバターを炒めた物がダマにならない様に溶かしていく。
シチューの素が無いのでホワイトソースを作る。
カレー粉とシチューの素も調味料セットに入ってたら良かったなぁ。
いや、元の世界の調味料使えるだけありがたいんだもん感謝だわ!
調理手順とかは細かく気にしません!美味しく食べられれば良いんだ。
ホワイトソースを用意したら、野菜が煮えるまで今度は主食作り!
これは魔法をガンガンに使って作ります!作るのはパン!!
まず酵母だけれど、これは死の森になってるグレプの水分を魔法で抜いて干しブドウにしたら、クラフトで作って置いた瓶にクリーンの魔法をかけて干しブドウと砂糖と水を入れてよく混ぜる。
これに狐火を当てて25度くらいに保ちながら時間魔法で瓶の中身の時間を進める!
途中で何回かかき混ぜながら時間を進める事1週間分。天然酵母の完成!
魔法って本当にすごい!!
この酵母でパンを作る。生地の発酵も魔法で大幅時短出来て助かる〜。
煮込んでいた野菜が柔らかくなった様なのでホワイトソースを入れてよく混ぜる。
最後に調味料セットからコンソメ顆粒を出して入れたらシチューは完成。
パンもモモと成形したら、最後の発酵を魔法で終わらせて拠点に作った窯で焼いていく。
今回作ったのは白パンと全粒粉パンを作れるだけ。
一度に沢山作ってアイテムボックスに入れておけばいつでも焼きたてホヤホヤが食べれるからね!
食パンも欲しいから、食パン用のケースも欲しいなぁ。
金属製の素材を見つけないとだなぁ。
「う〜ん。パンの良い匂いがたまらん!!さっみんなご飯にしよう!」
『ぷりゅ〜』
『フシュ〜』
『みゃみゃう』
『いただこう』
『きゅきゅう〜 ーいただきますー』
女神様達へのお供えとお祈りも済ませたらみんなでご飯!
「いただきます!」
大好きなみんなと周りを気にせず楽しく食べれるご飯はやっぱり最高だなぁ。
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