第37話 クロスアラネアの変異種

怖がっている緑色のクロスアラネアにヴィヴィとモモが何やらお話中なので今のうちにこの子を鑑定。


【名前】 ついていない

【種族】 アンブレイカブルクロスアラネア (変異種) (食用不可)

【年齢・性別】 5歳 (♀)

【レベル】   15

【体力】    1000

【魔力】    400

【攻撃力】   100

【防御力】   350


【 スキル 】

スレッズスピン

スピンシルク

ヤーンウィーブ


クロスアラネアの変異種。通常のクロスアラネアよりも丈夫で質の良い糸を紡ぎ出す事が出来る。アンブレイカブルクロスアラネアの糸で織る布は破れ難く、この布で作った洋服はちょっとした防具にもなる程丈夫である。



やっぱり変異種の子だった。



モモといいヴィヴィといい、変異種の子は魔物同士でも同じ種族とは扱われないのかしら?周りと違う事は悪みたいな風習って魔物の世界にもあるもんなのかぁ。


『ぷりゅりゅ?ぷりゅう』


『みゃうみゃみゃ』


『フシュシュフシュー』


子供等の会話を聞いていると、どうやら緑色のアンブレイカブルクロスアラネアは戦闘が好きではなく、糸を紡いだり布を織ったりする事の方が好きなのだが他のクロスアラネア達はそれを良しとせず、戦って獲物を取ってこいと迫られていたらしい。


魔物でも好んで戦闘するタイプとそうでない者と性格が色々別れるんだねぇ。


でも糸や布を織るのが好きなのなら是非ともうちに勧誘したい!



枕と掛布団!

あと、布を作れるならどうしても欲しい…下着の変えが!!


毎日クリーンの魔法で綺麗には出来るもののやっぱり伸びてはきたりする訳で…。


良し!レッツ勧誘!!


「戦うのが嫌いならうちに来るなんてのはどうかな?戦闘は私とヴィミエナ、もう少し大きくなったらヴィヴィも戦闘担当に入るだろうから君が戦う必要はないよ?ご飯はこっちで用意するから良かったら好きだっていう糸紡ぎや布織りした物を分けてもらえると嬉しいんだけどどうかな?」


『ぷりゅりゅ』


『みゃみゃ』


モモとヴィヴィもおいでおいでと勧誘してくれている。


布が手に入れば作れるものは格段に増えるしちょっとテンション上がるよねぇ。


『サクラは布とやらで作りたい物が多いようでな、たくさん作っても使ってもらえると思うぞ。それに安全な寝床も確保出来る。他の魔物に襲われん安全な場所だ。我らが狩りをしている間もそこで安全に好きなだけ糸紡ぎも布織りとやらもできるぞ』


「勿論!大きいのから小さいの、あと指定した形で作って貰うことは出来るかな?作った物の置き場所の心配もしなくて良いし、色んな物を好きなだけ作ってくれて構わないよ?!」


『フシュ!フシュフシュー』


『ぷりゅ〜』


『みゃん』


『どうやら決まりのようだな。』


どうやらアンブレイカブルクロスアラネアは仲間に加わってくれるらしい。やったね!


「じゃあ、魔物名だと呼びづらいから名前をつけても良いかな?緑色で丸っこくてモサモサ…蜘蛛なんだけど私の元いた世界のマリモに似ているからマリモはどうかな?」


『フシューフシュフシュー』


「おぉ!!従魔契約完了?!じゃあ、これから宜しくねマリモ!」


私の右手首の桜のようなテイム紋から緑色の線が、小さい蜘蛛の巣と波縫いの様な形を取りながら腕輪の様に手首に現れた。


マリモの額には桜色の従魔紋。


こうしてクロスアラネアの変異種、アンブレイカブルクロスアラネアのマリモが仲間に加わった。


変異種の子とのご縁が多いのはなんかあるのかな?


まぁ、みんなかわいいので全く問題ないけど!!






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