第34話 これから
森の拠点に戻って来た。
なんかとんでもない受付嬢だったなぁ。冒険者登録する為に違う街も探さないと。
でもテイマーはあんまり良い扱いじゃなさそうだったから他の街でもああいう態度を取られるかもしれない事を考えておかないとなぁ。
『サクラすまないな。案内した街は良い所ではなかったようだ。』
「気にしないでヴィミエナ。あの受付嬢には驚いたけど、ああいう態度をとる人もいるんだって事が分かっただけでも良い勉強になったよ!ただ旅をする計画は振り出しに戻っちゃったからこれからどうするか考え直さないとね。」
とりあえずこの森は結構広い。
ヴィミエナでも行った事の無い場所があるみたいなので今度はその辺を探索していく事にしよう。
これからどうするかの話合いをしていたらすっかり夕飯時。
なのでオークキングのお肉と採取してあったキノコと野草で味噌炒めを作る。
野草のお浸しと川で捕った沢蟹の汁物も!
お米欲しい…。街で売ってたのかな?街のお店見たかったけど、あの騒ぎの後で堂々と街歩くのもねぇ。
とりあえず夕飯を女神様達の分もよそったらお祈り。
相変わらずお祈り後にはお供えしたご飯が綺麗になくなる。不思議だわ…。
最近はお祈りしている私を真似て従魔のみんなも目を閉じて手を合わせる代わりに手を揃えて礼をしている。
なんともかわいらしい姿よ!
因みにモモとヴィミエナは私と同じ物を食べている。
元の世界ではペット等の動物に味付けした食べ物をあげるのはよろしくない事だったから大丈夫なのか気になったんだけど、本人達曰く全然問題はないらしい。
美味しいと沢山食べてくれるので作る側としては嬉しい限りだ。
次の日からは、新しい街探しの為に今まで行った事の無い場所へも転移で行ってみる。
気配察知の地図を広げつつ魔物が居れば狩って食料や物作りの素材にする。
薬草やキノコに果物の採取も忘れない。
ポーションを追加で作っておいたり、川に魚を取りに行ったり、ヴィヴィの為のジャイアントゴートのミルク採取もしっかりとした!
そんなこんなで森での生活を再開してから数日、情報が欲しいので隠密をかけてノベルディアンの街付近に出没中。
街付近の森には結構な数の冒険者達がいたので何事かと思ったら、どうやらノベルディアンの冒険者ギルドのギルマスが私を探しているらしい。
しかも懸賞金かけているみたい。
男爵令嬢への態度で不敬罪とか言わないよね?てか、あの令嬢はお咎めなし?!
うん。ノベルディアンに近づくのはやめましょう!
とりあえず街の近くを通る行商人の馬車や護衛等の話に耳を傾けて情報収集。
死の森が有るモルテボア領は森を囲む様に壁が建てられているらしく他の領地へ抜ける関所は3箇所だそうだ。
ノベルディアンの近くに2箇所。
王都へ向かえる所と遺跡が多い領地へ行ける所。
大体の商人達は王都方面の関所へ向かう事が多く、遺跡が多い領地の方は隣国へ向かうルートになるそうだ。
ではもう一つの関所はというと、森を挟んでノベルディアンの街とは正反対の位置にあるらしい。
そちらの関所を抜けた先にある領地はあまり大きいわけでもなく、商売に行っても余り旨味がないとの事だ。商人として商売に行くわけでは無いので、私達はこの3箇所目の関所を目指すことにした。
ノベルディアンの街とは反対方向へ森を転移で進む。勿論、気配察知を使っているので転移した先が魔物だらけなんて事は無い。
急ぐ旅でも無いのでのんびりと気配察知の地図を広げながら進んで行くんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます