第31話 残念なご令嬢
ひたすらにテイマーを馬鹿にし、自分は正しい私は男爵令嬢なんだからの繰り返しのこのお嬢さん、どうしてくれようかしら?
私を馬鹿にした事は別に気にしない!
でもうちの子達を貰ってやるだとか絨毯にしようだとか何様かしら?というわけで鑑定さん出番です!
「ほうら何か反論はお有り?私の様な優秀な…ヒッ!!」
優秀な何かな?ちょっと黙って人の話を聞こうか?
そうか、イライラすると思ったらこのお嬢さん私を巻き込んだくせに逆ギレしたメガリスにタイプが似てるんだぁ。
道理で苦手な訳だ嫌いな訳だ!
うちの子を馬鹿にする奴には殺気…じゃなかった威圧スキルをお見舞いしちゃうぞ!
受付嬢の怒って赤かった顔が見る見るうちに真っ青になる。
周りに結界も張らなかったので、テイマーだと笑ってた冒険者達にも威圧のお裾分けだ!
立っていられず壁にもたれる者、膝をつく者、尻もちをつき動けなくなる者、様々だけどしーらない!
「さっきから私の従魔を貰ってやるだとか絨毯にしてやるだとかどういうことかしらニコラ・ガミーナ・コーデン男爵令嬢?」
「な、何で私の名前…」
「お父様は素晴らしい功績を残されて男爵位を授かった方なのね?でも男爵なのはあなたのお父様であって、あなたはただ男爵の娘さんだからちやほやされているだけで爵位を持ってる訳じゃないから偉い訳でも凄い訳でもないのでは?そもそも良い所のご令嬢なら良い嫁ぎ先があって働く必要も無いのでは?お見合いが5回も破談になっているのには何か理由があるんでしょうけれど?」
私は優しいからお見合いの話は周りに聞こえないように小声で言ってあげましたよ?
そうこのニコラ男爵令嬢19歳はお見合い5回破談になっているそうな。
19歳独身はこちらの世界では行き遅れ傾向とみなされあまり良い目で見られないのだとか。
だから23歳の私の年齢見て哀れんでたのか。
まぁ、私はお一人様でも全然問題無いので良いんだけどね?かわいい子達が居るから寂しくもないし、むしろ楽しいもんね!
因みに鑑定さんの言うことにゃ、破談の理由はこの令嬢の高飛車な態度だそうです。
…でしょうね。
しかもお兄さんがいるので爵位を継ぐのはお兄さん。
受付嬢はギルドの花形でモテると聞いて入ったのだとか、でも人を馬鹿にした態度で受付るので彼女の窓口は不人気。
…でしょうね。
だからこのご令嬢の受付あんなに空いてたんだなぁ。先に鑑定してどんな人か見ておけば良かったなぁ。
「あなた…もしかして鑑定スキル持ち?!それなら我が家で雇って差し上げても良いですわよ?!そのスキルで我が家に尽くすなら先程の事は水に流して差し上げますわ。」
何をどう流す気かしら?というか自分の状況分かってないよね?唇震わせながら言われてもねぇ。
「何故あなたの家で働かなくては行けないのかしら?こちらにはなんのメリットもありませんのに。そうそうあなたが嘘だ嘘だと言っていた私の従魔、ケオトートティーガの親子。ここに呼びますわね?」
念話でヴィミエナに声をかけたら、待機させている森からギルドの私の隣へ転移させる。
そう、従魔であれば離れた場所からでも彼女達を転移で移動させられたのだ。
これもこの街に来るために色々試していた時に発見した事の1つ。
じゃあヴィミエナ、パワー7割威圧で登場宜しくね!
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