第29話  モルテボア領のノベルディアン

ヴィミエナの案内で遂に死の森を抜け初めての街に辿り着いた。


死の森があるモルテボア領の1番大きい街だというノベルディアンという街の門の前。


死の森の凶暴な魔物を討伐する腕利きの冒険者ばかりが集まり活気に溢れ、経済的にもお金周りの良い街なんだという門番の地元自慢を聞きながら街に入る。


身分証が無いと言ったら街に入るのに金貨1枚取られました!


これが普通なのかどうなのか全くわからず女神様達に持たせて貰ったお金から支払い…。


出来れば女神様達に持たせて貰ったお金にはあまり手をつけずに行きたいので、まずは素材売却と身分証作れるかを調べるところからスタートだ。


実は現在、ノベルディアンの街に居るのは私とフードの中に入っているモモだけである。


いきなり2m近い魔物を連れて行って驚かれても困ると、親子は街に近い森の中に隠密をかけて待機させている。


街に来るにあたっては色々と準備してきた。


金策の為のアイテムは勿論、私のこの世界での設定やら3匹を従魔にした経緯等もみんなと話し合って(主にヴィミエナとだが)話の擦り合わせもしてある。


そこでまずは私達が先に街に行き、テイムした魔物の届け出が必要か等を調べ、登録出来るならする。

そこでここにまだ連れて来ていない従魔がいるのを説明しヴィミエナ達を呼ぶという流れである。


街は…一言で言うなら豪華絢爛…いや派手?!


低俗感が否めない作りです。豪華です!お金持ちです!ってアピール感がすごい感じ…。


街自慢をしてくれた門番曰く、身分証はやっぱり冒険者登録か商人登録が1番手っ取り早くて良いみたい。

街に入る度に金貨1枚取られるのは嫌なので早速登録しに行こう!


街を入ってすぐ右の通りに入ると真正面に一際大きく派手な建物が目に入る。

女神様達の加護のおかげでこの世界の文字や言葉が分かるのは本当に有り難い!


大きい建物にはデカデカと冒険者ギルドの文字が。

金の細工がとっても派手なスイングドアを押して冒険者ギルドの中へ入って行く。


一斉にこちらに視線が向けられた!なんて事は隠密をかけているので起こりません!


ギルドの中は筋骨隆々な冒険者達で賑わっている。

皆稼ぎが良いのか装備自慢や最近買った物自慢等も聞こえてくる。


私はそんなギルド内を見渡してから1番空いている窓口へ向かう。




混雑している場所であからさまに空いてる所にはそう、あるんですよね問題が…。

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