第28話 仲間
ヴィミエナとヴィヴィを拠点に招待してから1週間。
この間、私は毎日ジャイアントゴートの乳搾り!
ヴィヴィが沢山ミルクを飲むので補充、補充の日々を送っております。
隠密を使っているから親ジャイアントゴートには気づかれていないけど、乳搾りをしている隣でミルクを飲んでる子ジャイアントゴートには気づかれてる…というかちょっと仲良くなったくらいよ!
もうちょっとミルクを入れる容器を大きく出来たら良いんだけど親ジャイアントゴートに気づかれない位のサイズに留めているので、ひとつ溜まったらアイテムボックスにしまって新しい容器を出しまた溜めるをこなさないといけない。
私が乳搾りに行っている間3匹は拠点でヴィミエナママの狩り講座を行っている。
嗅覚や聴覚など魔物にしか分からない部分の強化訓練をしているそうだ。
私のは女神様達に貰ったチートだけど本来はこうやって稽古や訓練をして身につけていくものなんだよね。改めて恵まれている自分の環境に感謝だ。
グビグビとミルクを飲み、すっかりポンポコお腹になったヴィヴィの鑑定画面から栄養不足の文字が消えた時はヴィミエナとオークキングの特大ステーキでお祝いをしたよ!
そんなこんなで今日もジャイアントゴートの乳搾りから帰って来たところ、真剣な表情のヴィミエナに声をかけられた。
『サクラはこの森を出るのがひとつ目標だと言っていたな。我はこの森のそばにある街を1つ知っている。その街が良い所なのかどうかまでは分からないが案内することは出来るがどうだ行ってみるか?』
思いがけないヴィミエナの提案に驚いたが、街があるなら行ってみたい。
なんやかんや女神様達の加護のおかげで死の森でも生きていけそうだけど、せっかくならこの世界を見て回りたいしどんな食べ物があるかとかどんなモフモフがいるかとか気になるところだしね!
「街のある場所を知ってるなら是非案内してほしいな!どんな食材があるかとか気になるから嬉しいよ。ありがとう!」
『なら明日にでも案内しよう。そこでひとつ頼みがある。もし街に行きそのまま他の街や国等を旅するなら我ら親子も連れて行って欲しいのだ。世界はこの森だけではなく広いのだろう?ならばその姿をこの目で見てみたい。何より我らがサクラやモモと居るのが楽しいと言うのが1番の理由だがな。ヴィヴィとモモと話して決めた。我ら親子もモモの様に従魔に加えては貰えないか?』
ヴィミエナが頭を下げる。その横で真似をしてヴィヴィもちょこんと頭を下げている。
何故かモモまでへにゃっと体を曲げて頭を下げる様な格好をしている。
なんともかわいらしいのですが!!
「もちろん喜んで!!ヴィミエナとヴィヴィが良いなら私はもちろん大歓迎だよ!むしろ、ありがとうだよ!これからも一緒にいられるなんて嬉しい!!」
ぼっちで始まった巻き込まれ異世界生活でこんなにかわいいと従魔3匹と一緒に旅出来るなんて最高じゃない!
「じゃあ契約を!」
『契約を』
『みゃん』
ヴィミエナとヴィヴィの額にわたしの額を合わせる。
眩い光が放たれ、白と黒の線が鎖の様な形で編み込まれ私の手首の従魔紋にブレスレットの様にかかり、真っ白い毛並みにグレーの虎模様でグレーの瞳のヴィミエナの額には桜色の、真っ黒い毛並みによぉく見ると黒い虎模様のあるブルーとゴールドのオッドアイのヴィヴィの額には桜色と白のグラデーションで従魔紋が浮かびあがった。
「素敵な仲間が増えて嬉しいわ!3匹共これからもよろしくね!」
『宜しくな。』
『みゃうん』
『ぷっぷりゅ〜』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます