第18話 快適さを求めて
無事にポーション作りが終わったので今度は拠点の快適さを上げる物を作りたい!
この拠点は精霊であるライトブルーのコツメカワウソさんが教えてくれた場所で、不思議な事にこの拠点の周りには魔物が近づいてこない。
気配察知をしていても魔物がこの拠点にある程度以上近づくとまるで行き止まりにあたったかのように方向転換をして離れて行くのだ。
精霊さんパワーだろうか?
これならこの場所で魔物に襲われる心配はいらないので、この拠点をもっと快適に過ごせる場所にしたいのだ。
死の森を抜けるのにどれだけの距離が有るかも分からないので、進んだ所から夜にはこの安全な拠点まで転移で帰ってくるつもりだ。
転移は行った事の無い場所にも飛べるけど、気配察知で見える地図の範囲内しか飛べない。そして、私の気配察知では今いる場所から森の端っこが全く見えない…。
これは地道に森を散策しつつ気配察知で見える範囲を広げて行かなければ!
ということで森を抜けるためにいろんな場所に行って気配察知で地図を広げる!
そのついでにいろんな素材もgetして金策も整えておく!
でもまずは拠点に欲しい物をgetしに行こう!
イストルディア様に頂いた物を作る為の知識は頭の中で図鑑の様になって見えるためそこからお目当ての物の作り方ページを探す。
「あった!テントの作り方。この方法ならレジャーシートみたいなのも作れそうかな?オススメ素材は…ワームの皮、ブラックリザードの皮かぁ。この森に居るのかな?後は布団変わりになりそうな毛皮も欲しいところだよなぁ。」
お昼ご飯にアユの塩焼きと、森で取っておいた葡萄に似た果物グレプを食べて魔物の素材集めに出発!
昨日スライムを狩った場所とは違う方向へ気配察知を使って転移。生物反応の少ない所を狙うのも忘れない。
「あれは…でっかい角あり兎?とりあえず鑑定、鑑定!」
キングホーンラビット
【種族】 キングホーンラビット(食用可)
【年齢・性別】91歳 (♂)
【レベル】 78
【体力 】 8000
【魔力】 500
【攻撃力】 700
【防御力】 700
【弱点】 頭・心臓
ホーンラビットの上位種。通常のホーンラビットに比べ大きさ、パワーは桁違いの強さを持つ。しかしその巨体のお肉は癖もなく美味で、毛皮は最高級の肌触りと大人気。金色の角を加工した物は美術品として収集家に大変人気がある。
美味なるお肉と最高級の肌触り毛皮!!これは有り難く頂きたいところ!
因みに森の移動や狩りの最中、モモは私の上着のフードの中に入っている。気に入ったらしくフードからキョロキョロと周りを見渡している。生まれたばかりで初めて見る物ばかりだからか楽しそうだ。
さて、スライム以外の初めての魔物、150cm程もある角あり兎。
モフモフした生き物は基本的に好きだけれど、ど田舎で猟師をしていた祖父との生活も長かったために食肉になってくれる生き物には感謝はすれど頂く物は有り難く頂く。
その代わり、なるべく素材を無駄にしてはいけない。それが命を食らう者が食らわれるものへ出来る最大級の敬意と感謝じゃよ。とは猟師である祖父の言葉だ。
その言葉を思い出し胸に刻み込んだら早速、狩り開始。
隠密を発動させキングホーンラビットの頭上へ転移。突然頭の上に現れた私にキングホーンラビットは驚いたようだがもう遅い。
「ラルジュナサイズモード!!」
大鎌がスパリとキングホーンラビットの首と胴を分ける。
狩り終了…。
やっぱり女神様達に貰った加護は凄すぎるな…。
狩ったキングホーンラビットに1度手を合わせてから血抜きの作業を始める。
狩り後の血抜き作業は肉の味に関わる!って爺ちゃんが言ってたからね!
採取しておいた蔓をクラフトで強度を上げて編み込み縄代わりにしたら、魔法で巨体を近くの木にぶら下げる。
後は血が抜けるのを待つのだが…どれくらいかかるだろう?これ魔法で早く抜けたりするかなぁ?
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