第13話 初めての仲間、初めてのテイム
ピンクスライム
【種族】スライム(変異種)
【年齢・性別】 0歳 (♀)
【レベル】 5
【体力】 100
【魔力】 100
【攻撃力】 100
【防御力】 100
【弱点】 核
生まれて数日の珍しい変異種のスライム。変異種はレアモンスターと言われている。
普通のスライムより全体的に能力は高い。
成長すると使用可能なレアスキルが増えることもある。
【 スキル 】
巨大化
消化液
どうやらピンクスライムはスライムの変異種のようだ。
しかも、生まれて数日と言う赤ちゃんスライム!だから他のスライムに一方的に襲われてたのか…。
以前鑑定したレベル55のスライムより現在レベル5のこのピンクスライムの方がステータスが強いから、戦ってたらあのスライム達にも負けてなかったはず。
生まれて間もなかったから反撃するとか戦闘の仕方を知らなかったのかもなぁ。
「君は変異種のスライムだったんだねぇ。だから色もそんなに珍しい色なんだ。」
『ぷりゅ?』
「あ、やば!辺りがすっかり暗くなっちゃった。拠点に戻らないと!」
『ぷぷりゅぅぅ』
「えっ?」
ピンクスライムに貰ったポーションの材料にもなる薬草達をアイテムボックスにしまい、拠点に帰る準備をしていると、ピンクスライムが私の服の裾を持ちちょんちょんと引っ張る。
見ると小さい丸い目でこちらを見つめながら小さく揺れている。
なんとも可愛らしい…。生まれて数日で1匹…心細いだろうな。
「会って助けたのも何かの縁かもしれないしね。良かったら私と一緒に来るかい?」
『ぷぷぷぷりゅぅ』
心細そうに見えたピンクスライムを私の異世界生活に誘ってみると、触手2本を万歳の様に上に上げ円を書くようにぽよぽよと飛び跳ねながら鳴いている。
かわいい!!
「そうと決まればピンクスライムじゃ呼びづらいから名前をつけようか!そうだなぁ、綺麗な桃花色のピンクだからモモはどう?因みに私の名前はサクラなの。同じピンク色のお花の名前なんてどう?」
『ぷぷぷぷりゅうぅ〜』
ピンク色のスライムだし、同じピンク色の花の名前は結構良い案だと思うんだけど。
ぽよぽよと飛び跳ねながら喜んでいるみたいなので決定!
「じゃあ、改めてよろしくねモモ!っておぉ?何だこの光!」
『ぷぷぷぅ』
飛び跳ねていたモモを宥めて頭を撫でながら名前を呼んだ瞬間、モモの額とモモの頭を撫でていた私の右手首が強い光に包まれる。
「わぁ。モモの額と私の手首に同じ模様が!!桜みたいな模様?しかも、私の手首の模様にはピンク色の線がぐるっとなっててブレスレットみたいで可愛くない?」
『ぷっぷりゅう〜』
「フフ、モモ似合ってるよ!お揃いなのも嬉しいねぇ。でもこれ何だろう?そうだ!鑑定すれば解るかな?」
【 テイム紋 】
サクラ・ココノエと従魔を繋ぐ、魔力で出来た紋章。
テイムした者の魔力を元に作られる為、テイマーごとに模様は異なる。
テイマーと従魔の絆の証。
従魔?!!テイム紋?!!
どうやらモモが私の従魔になったみたい。お揃いの模様はテイムしているという証として出てきた物らしい。
「テイマーと従魔かぁ。良いね。異世界ならではって感じ!モモは私の従魔になるのは嫌じゃない?大丈夫?」
『ぷうぷぷりゅうぅ』
意思確認をする前に、気付いたらテイムしてしまったモモに一応確認をしておく。
本人(獣)は自分の額と私の手首のテイム紋を手の様に伸ばした触手で触りながら、お揃い〜と嬉しそうにしている。
嬉しいという気持ちがテイム紋から流れ込んで来るのだ。
さっきまでは分からなかった感覚だけど、これがテイム紋で繋がった効果なのかな。
「良し!じゃあモモ、拠点に戻ろう。モモを連れて転移が使えるのか分からないから、もし使えなくて私だけ戻っちゃったらすぐ戻ってくるから慌てずに良い子で待っててね!行くぞぉ。」
辺りはすっかり暗くなり、狐火の優しい光が暗闇を照らしている。
私はモモを抱き上げると、ライトブルーのコツメカワウソさんが教えてくれた拠点場所に転移した。
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