第9話 拠点get!
「わぁ。凄い良い場所!!」
空中をふわふわと飛んでいくライトブルーのコツメカワウソさんに付いていく事15分程。
日陰と日向のバランスが良く、近くに小さめではあるが川のある場所に着いた。川の近くは砂利っぽいし今いる場所は日陰になってる辺りが粘土質な土。これから作りたい物の材料になる素材がいっぱいの最高な場所である。
「ありがとう。ライトブルーのコツメカワウソさん!!凄く良い場所だわ!ここを拠点にさせてもらいますね!」
案内してもらった場所を確認してからライトブルーのコツメカワウソさんに声を掛ける。
『きゅきゅう〜きゅう』
私が気に入ったのに満足してくれたのかドヤ顔で腕組をしているライトブルーのコツメカワウソさん。激かわです!!
「素敵な場所を教えてくれてありがとうございました。何かお礼を…」
お礼になりそうな物を探してマジックバックとアイテムボックスを漁るが鑑定さんが食用可と教えてくれた物ばかり。
しかも、ここに住んでる精霊さんならここの食べ物じゃお礼にはならないよなぁ。
困って周りを見渡すと小さな花が目に入った。
「そうだ!ちょっと待ってて下さいね!」
近くに咲いていた小さい黄色い花と白い花を摘んで編んでいく。
子供の頃に良く作った花冠だ。
これをライトブルーのコツメカワウソさんサイズにして編む。元々黄色い花の飾りを頭に付けているので今回は花の首飾りにするつもりだ。
『きゅう〜!!』
私の手元を覗き込みながらおめめをキラキラさせているライトブルーのコツメカワウソさん。良かった喜んで貰えそうだ。
「良し!完成!」
『きゅう〜!』
「案内してくれてありがとうございました。頭に花の飾りを付けてるからお花が好きなのかと思って花の首飾りを編んでみました。これでお礼になると良いんですけど…。」
出来た首飾りを着けてあげるとライトブルーのコツメカワウソさんが首飾りを触りながら空中でクネクネと揺れている。思った以上に気に入って貰えたみたいで良かった。
『きゅうきゅきゅきゅきゅうぅ〜』
「わぁ!!」
突然ライトブルーのコツメカワウソさんが大きく円を書くように宙を舞った。
すると、周りの生え放題だった草や朽ちて倒れそうな木が抜かれ綺麗に整備された空間が出来た。
しかも、抜いた植物は種類ごとに分けられ綺麗に地面に並んでいる。
どうやら拠点場所の整備をする必要が無くなったみたいだ。精霊さんパワーってすごい!!
「ありがとう。お礼をしたつもりがまた助けて貰っちゃいましたね。」
ライトブルーのコツメカワウソさんは首を横に降るとあげた花の首飾りを大事そうに触りながら私の周りをふわふわと飛ぶ。
「首飾り気に入って貰えたなら良かったです。しばらくはここに居ますから良かったら遊びに来て下さいね!」
『きゅ!!きゅう〜』
チート過ぎな加護を沢山貰ったとはいえ、知らない世界でのぼっち生活だ。言葉は通じないけれど、あんな可愛い精霊さんが会いに来てくれるかもしれないと思ったらちょっと頑張れちゃうでしょう!
ライトブルーのコツメカワウソさんにそう言うと両手で頬を抑えクネクネと揺れながら姿を消した。可愛いなぁ。また会いに来てくれるかなぁ。
いつ来ても大丈夫な様に色々用意しておこう!まずは川で魚をgetしよう!採取した葉を魔法で乾燥させてお茶も作りたいな。
…精霊さんって食事するのかな…?
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