第4話

「悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君、悟君」


 寒いよ、苦しいよ、助けてよ、悟君。どうして、何処に行っちゃったの?美嘉を置いて行かないでよ、悟君のこと大好きなの。悟君がいないと死んじゃうの。悟君以外見えないの。美嘉は何も見えないの。悟君っていう光がないと真っ暗で怖くて震えちゃうの。悟君は美嘉の光なんだよ?美嘉はどうすればいいの?この先どう生きていけばいいの?なんで勝手にいなくなっちゃうの?どうして、なんで?どうしてなの!!美嘉はずっと悟君と居なきゃならないの。悟君が美嘉のすべてなの。美嘉が悟君と居ないといけないの。悟君、どうして?返事してよ。いつもすぐ返信してくれていたよね?何かあったの?さとる君。美嘉、悟君に何かあったら耐えられないんだよ?死んじゃうよ?さとる君。悟君、サプライズとかでしょ?もしかしてすぐ近くにいるとかなのかな?だとしたら早く出てきて欲しいな。ぎゅって抱きしめてもう一生放さないから。そのまま一緒に朽ちて行こうね。ずっとずっと一緒だから。それって凄く素敵だと思うの。悟君と一緒になって、ずっと、ずぅっと。ねぇ、だから早く出てきてよ。サプライズなんでしょ?さとる君、美嘉をいっつも喜ばせてくれたもんね。悟君は、困った人だね。そんなことしなくても悟君が居てくれるだけで美嘉はずっと幸せで嬉しいのに。更に喜ばせるなんてしなくても良いから。本当だからね?ねぇ、早く出てきてよぉ。美嘉もう待てないよ、早くしてくれないと美嘉寂しくて死んじゃうよぉ。どうして、何で?また明日って言ってくれたのは嘘だったの?さとる君がいないなら学校に来る意味も無くなっちゃうよ。せっかく悟君が助けてくれたのに、美嘉、また寂しくて‘‘あんなこと”しちゃうよ?美嘉、汚されちゃうんだよ?どうするの?さとる君のせいでまたもとに戻っちゃうかもしれないの。悟君が救ってくれたのに意味が無くなっちゃうんだよ?さとる君、早く来てよ。ねぇ?聞いてるの?聞いてよ、悟君。美嘉の思い伝わってよ、どうしてよ。いつもみたいに美嘉って優しく呼んでよ。美嘉は優しい人だねって言ってよ。美嘉は可愛いねって言ってよ。美嘉は人の気持ちがわかる子なんだねって言ってよ。美嘉の事慰めてよ。私の事、しっかり見ててよ。ずっと見守ってるよって言ってくれたのは嘘だったの?さとる君の言葉で、行動で私はこれからちゃんと生きていこうって思えたの。悟君が居なきゃどうしようもできない人間なのに。狂っちゃうよ。あたまがおかしくなっちゃうよ。悟君が居なきゃダメなの。悟君が美嘉のすべてなんだから。悟君がすべてでそれ以外は何もいらないの、さとる君ならわかってるよね?さとる君の前ではいい子にして褒めてもらおう、慰めてもらおうって頑張ってたけれどもう意味も無くなっちゃうよ。悟君がいないのなら私はもうこの世に未恋何てないんだよ?分かってるでしょ?だから、早く出てきてよ。ね?これだけ待たせちゃったから出てきづらくなっちゃったのかな?きっとそうなんでしょ?さとる君って意外と恥ずかしがりやなところあるんだね、可愛いなぁ。じゃあ、ゆっくり三秒、目を瞑って数えてあげるから出てきてね?


さーん、


にーい、


いーち。


 ゆっくり開いた美嘉の目に映ったのはぐちゃぐちゃになっている先ほどと全くと言って良いほど変わらない自分の部屋だった。そこには悟は当然のようにいなかった。


「ねぇ、悟君。出てきてよぉ。おかしくなっちゃうよぉ。ねぇ、悟君。ねぇ、ねぇ」


 もう枯れたと思っていた涙が零れ落ちる。美嘉にとって悟はすべてといっても良いほどの人間である。


 悟本人の前では健気に振舞い、普通の人間のようにしてはいるもののそれは悟がいるからである。



「さとるくん、さみしいよぉ、こわいよぉ、かなしいよぉ、さむいよぉ、あたためてよぉ」


 スマホの液晶にぽたぽたと涙が落ちるが、終ぞ連絡が返ってくることは無かった。



















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