ガンスミス
「何だよガンスミスって、聞いたことねぇよ。」
スキル取得ツアーから戻ってきた俺は自室のベッドで横になりながらステータスウインドウに表示された【ガンスミスLv1】の文字を眺める。
スキル習得後、1時間程度のダンジョンに関する講義を受けそのまま解散になった。探索者登録証は2週間程で家に郵送されるらしい。そうなれば俺も探索者の仲間入りだ。
「戦闘系のスキルじゃなくて補助系のスキルなのか?」
そんなことを考えながらなんとなく【ガンスミスLv1】の文字に触れる。すると突然目の前に新しいウインドウが表示される。
「うぉ!?・・・何だこれ?」
目の前のウインドウには【購入】やら【改造】の文字が見える。試しに【購入】の項目をタッチしてみると画面が切り替わり【銃器】と【弾薬】の項目が現れたので【銃器】をタッチする。すると・・・。
【銃器購入画面】
・ハンドガン :1000DP
・サブマシンガン :2000DP
・アサルトライフル:5000DP
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・
こんな感じの表示が現れた。
試しにハンドガンをタッチしてみると「DPが足りません」と表示される。はて?DPとは何ぞや?
恐らくこの【ガンスミス】で使用する購入ポイントなのだろうが、一体どうやってポイントを増やすのだろうか?
そのまま購入画面をスクロールしていくと、【スターターセット:0DP】というのを見つけた。初心者に優しい親切設計なスキルだな。
【スターターセット】をタッチすると「外観を選択してください」と表示され、色々な種類のハンドガンが表示される。
「うーん・・・。色物の拳銃もいいけど、ここは素直に俺の好きなグロック17にするかな。」
グロック17の外観を選択し購入をタッチすると、何もない空間に突然拳銃や付属品が現れ、ベッドの上に落ちてきた。これがガンスミスの能力か。
「マジで拳銃が出てきやがった。」
ベッドの上に落ちた拳銃を手に取ると、俺が好きなグロック17の形状をしている。弾倉を抜くと既に弾が入っていた。薬室には弾が入っていないから、今この拳銃には17発弾が入っていることになる。
俺は一旦グロック17をベッドの上に戻すと、一緒に現れた付属品に目を向ける。
「空の弾倉が2つに紙の箱か・・・弾薬かな?」
箱を開けると思った通り9mm弾が入っていた。数えてみると50発入っていた。グロック17に入っていた17発と合わせて67発。これが今の俺の戦力だ。
「拳銃の弾薬は20DPか。どうやってDPを稼ぐのかはわからないけど、取り合えずダンジョンに行ってみるしかないな。」
ダンジョンに入る為の探索者登録証が届くまで2週間程。それまでに準備を整えよう。
「でも何でスキルの名前がガンスミスなんだろう?買うんだったらガンショップとかミリタリーショップみたいな○○ショップ系の名前の方がしっくりくるのに」
そんな俺の呟きに当然ながら【ガンスミス】は答えてはくれなかった。
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【ステータス】
名前:斎藤一
≪スキル≫
・ガンスミスLv1
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