第2話
また、やさぐれものが暴れているらしい。
「どうなさいますか?」
と言いつつ、秘書は既に用意を始めている。
この町の警邏の任務についてから。やさぐれものとのいざこざが殆どだった。それも、都市部ではありえないような、どうでもいいものばかり。人もしなないし、刃傷沙汰にも発展しない。まさに、ただの喧嘩。
それでも、警邏の任についている以上、対応はしなければならない。
「行こうか」
頷く秘書。
意味もなく、この町の警邏機構を完全で完璧なものに仕上げた。どうせ事件のひとつも起こらないのに。せいぜいが、こうやってゲームセンターの対戦射撃ゲームのところで起こるやさぐれものとのいざこざ程度。
やさぐれものたちも、エネルギーを持て余しているだけの連中だった。意味もなくこちらに反目し、そして警邏の担当もそれに応じて敵対的な態度をとりはじめている。
意味のないことだった。やさぐれものとは、対話して仲良くなるのが一番だろうに。この町の、なんというか、町民性が出ている。優しすぎるから、反目や対立に対する耐性がかなり低い。
現場に到着。いつものように、こちら側の人間とあちら側の人間が対立していた。
心のなかで、女が来るのを、ちょっと期待する。あの女が来れば、だいたいのことはすぐに収まる。金髪の、インナーに上着一枚の女。
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