第78話 サイコな説明責任を果たすニセ総理
「いぇーい! 彼氏くん見てるー!? じゃなかった......みんな見てるー!?」
俺は総理の姿になり手にマイクを持って『処刑総理ガミチャンネル』のライブ配信を開始する。
するとそのタイトルに釣られて来たのか早速何人ものリスナーがコメントを残し始めた━━。
》え!? これマジで大神総理!?
》流石にライブ配信にAIは使えないだろうから本物だよな
》でもテンションおかしくね?
》ハイテンションで草
国会でもそれくらいのテンションで居ろよwwww
「おおー貴重な意見ありがとう! 正真正銘ガミちゃーんです! では皆さんに今からお見せしたいものがあります!」
俺はおっさんがこの事件に関連しているのを隠すため静かにスマホを受け取り三脚にスマホを固定して田所親子
》えっ......女の子が裸だぞ!? おい! 総理何やってんだ!?
》悪そうな隣の親父もついでに裸で草
》総理は一体何をするんだ?
》つーかこれ違反じゃね? 通報した方が良いよな?
「みんなにもこの2人の情けない姿がバッチリ見えるようだね。そうそう......もしこの配信を運営に通報したら地獄の底まで増税するから覚悟しててね? とにかく今見てる
》言ってることバリおっかなくて草
》本当に追い詰めそうなサイコパス顔してるよ......。
》この人リスナーの事"国民"って言うタイプか
》しかしその血まみれの2人は一体誰なんだ!?
》2人共手足無いけどそれ特殊メイクか?
「国民からコメントが沢山来てるねぇ......では早速お答えします。先ずこの裸のおっさんはあの有名な飛美侠道会の会長で今まで散々悪さをしてきた極悪人且つガミちゃんの知り合いです!」
》とんでもねぇカミングアウトきたww
》うーわ......総理がヤクザと知り合いなのかよ......。
》てかヤベェ事を堂々と言いすぎだろ! 無敵の人か!?
》でも知り合いならなんで裸で血まみれなんだ? 誰がやった? やっぱメイク?
》この親父がどんな声か聞きたい!
「ほぉほぉ......まぁ国民の声に耳を傾けるのはガミちゃんの仕事ですからお答えしましょう、この人達が今こうなってるのはこれまでの悪事の精算を国民の前でさせようと思ってたんです。ではリクエストもありましたし少し喋ってもらいましょうか! 田所会長自己紹介お願いします!」
「ごふっ......!」
俺は持っているマイクを思いっきり田所父の顔面に押し当てる。
「な......なぜ私が......このニセ総......」
「おい......余計な事喋ったらこのマイクを肛門に突っ込んで税金流し込むぞ......? テメェの
俺は田所の耳元に近付き頬の皮膚が捲れる程の強さでマイクを押し込みながら脅しをかける━━。
「は......はい......」
「そうでなくちゃ.......。みんなごめんね! この人ちょっとだけシャイだから喋るのに時間掛かるって! さぁ早く喋って下さいよ......」
》ヤクザにヒソヒソしながら脅しをくれてて草
》ヤクザがシャイとか笑わせんなwwww
》ネットで画像見たけどこの人ホンモノの会長だぞ!
》でもそれなら何で磔にされてるんだ? 総理に対してなんかしたのか?
》笑顔の裏に狂気が垣間見える総理に草
「私は田所まこ━━」
ズシャァッ......!
「ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ━━!」
》なんだ!? 今度は一体何やらかしやがった!?
》すんげぇ悲鳴聞こえたぞ......。
「声が小さいよ田所さん......そんなんじゃ国民の皆様に声を届けられないでしょう? さっきみたいにハキハキとした偉そうな声で喋ってよ......ねぇ......?」
「っ......ぐぅ......」
田所が悲鳴を上げた理由......それは俺が火魔法で熱して赤くなった鉄パイプをケツに思いっきりブッ刺したからであった。
》やば......総理バイオレンスすぎねぇか......?
》いくらヤクザとはいえ田所に一体なんの恨みがあるんだよ総理! こんなんモザイク必至だろ!
》アンタ総理の癖に人傷つけて最低だな! 誰か通報を!
》なんだよこれ......ていうか鉄パイプなんていつ持って来たんだよ。グロ注意すぎる......!
》こりゃあ配信終わりに解散総選挙だな
よし......総理に向けてのヘイトがすこし増え始めたな。
だがまだ通報されるわけにはいかない、通報されるのはコイツと氷川達の悪事をバラしてからだ━━。
「みんなコメントありがとう。通報に関してはさっきも言ったけどすぐに調べてガミちゃんが追い詰めちゃうからね? でもまぁ確かにこれだけを見ればガミちゃんはただのイかれたドS野郎だね......ではこうなった経緯を田所君の口から直接話したまえ━━」
「っ......」
「どうした? ケツにもう一本リニアを開通したいのか? さっさと話しなよ。さもないと━━」
俺は田所飛美にゆっくりと近づく━━。
「いや......いやっ......! やめて.......お願い......!」
「可愛い娘がこうなりまーす......
「く゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ━━!」
「あすみいいいいいっ!」
「......っ......」
傷口から流れている血液によって即座に感電すると田所飛美は体を痙攣させながら金切り声を上げて気絶した。
そして電気抵抗により熱が発生した所為で体は火傷を負って皮膚は真っ赤に膨れ上がる━━。
》やってる事えげつないな......気持ち悪くなってきた。
》総理これが終わったら確実に逮捕だな
》とりあえず女の子可哀想......。
》どっかのテロ組織よりやってる事エグいぞ......。
「なぁ頼む......! もうこんな事やめてくれ......ちゃんと話すから!」
「ははっ......娘をIHした甲斐があったかな? さぁカメラに向かってカミングアウトしましょうか今まで貴方がどんな悪事を働いてきたかを━━」
》ついに来るか......!
》とんでもねぇリーク来そうだな.....(ゴクリ)
「.......私が会長を務める飛美侠道会はヤクザの傍ら国の機密である軍事開発用のモルモットとして人々を攫っておりました......。度々ニュースで目にする拉致事件は海外の犯行だけではなく......8割方は我々侠道会の犯行であります。そしてそれはとある刑事の御結婚相手だった方も含め総勢400人にのぼります━━」
》は? 普通にやばくね? 何モルモットって?
》なんの罪もない人間をそんなに拉致してたのかよ!
》現実は小説より奇なりだな
》こんなヤツら死んで当然だわ
》塩嫌いなチキン
¥10,000
ガミちゃん! 支持率2%おめでとうぱこ!
そーりの元気な声聞いてたら彼氏が帰ってこなくてメソメソしてたのが馬鹿らしく思えてきたwwwwって感じぱコ!
これからも少ない支持率を応援していくぱこぉぉォ!
「おっかないなぁ......支持率2%私に赤スパ......じゃなくてヤクザはそんな簡単に攫って人をモノ扱いするのか。一つ聞きたいんだがお前らってよく自分の口から必要悪だと偉そうに言うけど本当に"必要"な悪なのか? そんなに悪の正義を主張したいなら埼○県辺りで国民に迷惑かけてる外国人に対してその必要悪とやらを実行してみろよ」
「っ......」
「ほらね、都合悪くなるとスグこれだ......上に飼い慣らされた子犬のチワワちゃんは所詮この程度ってことさ。チワワなら大人しくセレブ芸能人の胸に抱っこされてりゃよかったのに......阿漕な商売に手を出してイキってる税金未納者は国の三大義務すら果たせない哀れな犬種だな全く」
》ホントだよな......結局弱い者には強くて長いものに巻かれる情けない連中
》まともに生きてる俺らがバカらしくなる
》流石は海外のカジノで刺青見せて脅したら逆にボコられる連中な訳だな
》てかこれ国も隠蔽に関わってるなら総理だって悪いだろ?
「そうそうその通り! ガミちゃんもめっちゃ悪人だよ! でもねだからこそこんなクズを処すのは罪のない人間よりもガミちゃんみたいなクズが実行するのが一番なんですよ。さぁ続きを喋ってよ田所さん」
「......そして......最近殺害されたシーフィールド社長である海原から依頼を受けて一部の未成年の女性タレント達を政界警察司法を含めた各業界の幹部へ枕を斡旋していた上、そのタレント達からのリークを阻止するため一部リークをしそうなタレントを実験の材料として結果的に殺害しておりました......。病気で亡くなったと公表されている人もいますが、それも一部は実験の隠蔽工作をするための偽の公表でした━━」
》酷すぎる.......。
》各業界の幹部が関わってるとか腐りに腐ってんなこの国は!
》未成年を枕とかまじキモイんですけど!
》こんなのが許されるのかよ!
》結局上級は何しても許されるんだな
》マジで死ねよ! この人間の屑が!
》塩嫌いなチキン
¥50,000
クリスマスの配信はドタキャンにならない事を祈ってますぱこっ☆
》チキン怒涛の鬼スパで草。てかクリスマスまで何ヶ月先だと思ってんだよ! その間に彼氏作れやwwww
》塩嫌いなチキン
¥30,000
は? 私達の事何も知らないのに上の人何言ってるの......?
「......なんか怖くなってきた......。まぁ一部を除き今のカミングアウトで一気に向かい風になりましたね田所さん、ではここで聞いてみましょう......ケツに穴が空いて片目も風通し良くなった今の気持ちは如何ですか!?」
》そんな事今質問すんな関係ないだろwwww
》そこまでボロボロにした張本人が聞く内容じゃないw
》なんだろう......総理も悪人のはずなのに無駄にスッキリするこの気持ちは......。
》コレこそ文字通りの私刑だよな、まぁ聞いてる話じゃ総理も悪なんだけど━━。
》なぁ......コイツ本当にホンモノの総理か?
「っ......」
「早く言いましょうよ......でないと━━」
バリバリッ......!
「っ......分かった......。本当に申し訳ないことをしたと思ってます.......すみませんでした......!」
》は? すみませんでしただけかよ?
》すげぇよな......コレで許されると思ってんのか?
》コレだから上級は.......死んだほうがいい
》確かに死んだ方が良いが......この総理の様子見てると最近出没してる神の使者とやってること似てないか?
「うんうん! 国民のみんなはやっぱり許されないと思うよねっ!」
ト゛ス゛ッ......!
「ク゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ━━!」
俺は持っていたマイクを田所父の腹に貫通させ、胃と肝臓に傷をつけて出血性ショックをわざと起こす━━。
「うっ.......し.......謝罪したじゃないか......んぐ......オェェェェッ......」
「......謝って済むなら罰なんて言葉は存在しないんだよチワワちゃん。アンタらお偉いさんはいつもそうだ、悪い事をしたらすぐに隠蔽......バレても今みたいな表面的な謝罪をしてメディアを黙らせれば許されると思ってる。なぁアンタ責任って言葉知ってるか......?」
「そんなもの.......」
「なら答えて下さいよ。
》総理煽り散らかすやんwwww
》確かに本人の口から聞かせて欲しいよな
》さぁ早く言えよ!
「それは......しっかり謝罪をして相応の金を払い刑期を全うするだけだ......。会長も辞任する......」
》......?
》何いってんのコイツ......?
「.......は? そんだけ? おいおいみんな聞いたか? コイツ良い歳こいてそんな言葉しか出せないらしいぞ? これだからモノホンのチワワより頭が小さい奴は困るんだよ。髪だけじゃなくて脳みそもジェルで固めてんのか?」
「......なんだと......」
「教えてやるよ......責任を取るってのは被害を受けた人以上の痛みを自分が受けるって事だ。P○4を壊したら○S5を買って返す、不正な裏金がバレたらその倍以上の金を身銭切って人々にお詫び石する、そして......誰かの愛する人間を殺したら自分が愛する人間をその人に差し出して自分も一緒に殺される。それが責任を取るって事なんだよ......分かったか?」
「っ.......」
『......明星......』
おっさん刑事は俺の言いたいことが伝わったのか少しだけ表情を緩ませると俺の方を見て軽く頷いた━━。
「......というわけで更に顔色が悪くなった彼にはそろそろ死んでもらいましょうか。おっと......ここで一つお詫びがあります、先程の発言はチワワに対し大変な誤解を招く発言でした。つきましては全国のチワワに対してはお詫びを申し上げると同時に大変遺憾砲を発射し抜本的な改革を進め、未曾有の事態に直面している事を真摯に受け止めさせて頂きます━━」
》突然思い出したように政治家っぽい事言い始めて草
》適当な言葉の合わせ技すぎて結局何が言いたいのか分からんのよwwww
》俺たちを笑わせたいのか恐怖を味わせたいのかサイコパスすぎてマジで全く心が読めないwwww
》ちょっとまともな事言ったと思ったらこれかよwwww
》塩嫌いなチキン
¥50,000
ご飯冷えるから寄り道せずにお家に帰ってきてネ
》上の奴総理相手に彼女気取りかよwwww
ご飯作ってるとかコイツマジ頭やばくね?
》塩嫌いなチキン
¥30,000
上の奴呪い死なせて良いかナ......?
「......。と......とりあえず罪は告白してくれたので今から説明不可能なイリュージョンを始めまーす......《
》なんか......総理ちょっとテンション下がってね?
》チキンの怒涛の赤スパにビビったんかな?
》人を簡単に痛めつけるサイコパスのくせに顔も知らないヤツの赤スパにヒヨってて草
俺はコメントを見るのをここで一旦止めて指先から直径20cmくらいの白い炎を作り出す。
「ク゛ァ゛ァ゛ァ゛━━! ア゛ツ゛イ゛ィ゛ィ゛ッ」
「おと......う......さん......!」
「フ゛ク゛ァ゛ッ......い......息が......」
「みんなも火事の時や爆発事故の時には"気道熱傷"に気をつけてね! もしそんな場面に遭遇すると熱で喉が腫れて気道の閉鎖が早くなってこんな風に苦しくなる可能性があるから注意だよ」
俺は田所親子を始末する最後の仕上げに入った━━。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます