3人の少年

「ここが良いな。車止めろ」


 飯島ジュンゴはそう言った。彼は三人のうちのリーダー的存在で、ジュンゴを中心として色んな悪さをしてきた。喧嘩や煙草はもちろんの事、親父狩り、万引き、窃盗。どれも日常では味わえないスリルがあって、たまらなかった。


 この車は茂の車で、中古だけどアルバイトで必死にお金を貯めて買った。高校を中退している茂には時間だけはたっぷりあった。


「まじで俺緊張してきた。この感じのスリルは初めてだよな!」


 彼は進藤トモヤ。ジュンゴとは長い仲らしく、二人はとても仲が良い。茂とは数年前からの関係だが、この二人は小学生の頃から仲が良かったらしい。茂から見たら二人は相棒と言っても良いような関係に見える。


「トモヤ。カメラはちゃんと持ってきたか?」


 ジュンゴはロープやガムテープを確認しながら言った。茂は車の担当で、トモヤはカメラの担当だった。


「バッチリよ! 親のビデオカメラ持ってきたからな! つかしげるの車んなか広くて良いよな。これなら簡単に連れ込めそうじゃん!」


 茂の自慢の黒いミニバンなので、褒められるとどうにも嬉しくなってくる。中古車専用のカーショップを見に行った時、なぜかこの車に茂は一目惚れをした。


「おっ!? あの子が可愛くね?」


 ジュンゴが嬉しそうに言った。茂とトモヤも窓越しに、この車を追い越していく制服姿の少女を吟味する。その子は綺麗な黒髪で、清楚という言葉がとても似合っていた。


 少女は女優にも引けを取らない容姿をしていて、普通に生活をしていたら絶対に茂ではお目にかかる事は出来ないと思った。


「あり寄りのあり! あの子にしようぜ!!」


 トモヤもジュンゴに賛同した。茂としても、あんな可愛い子ならと瞳を輝かせた。


 ーーこれからあの少女をこの車に連れ込む。そのためのロープやビデオ。つまり三人はこれから少女をレイプをするのだ。色んな悪さをしてきた彼らにとっては、レイプというのは初めての試みで、それのせいかいつもよりもみんなテンションが高かった。


 どの悪事も初めての時は緊張をしたものだが、それも慣れのせいなのか、回数をこなすうちに次第にスリルも薄れていく。


 そうなってくると三人が新しいスリルを求めるのは当然。レイプに及ぶ事は彼らにとっては必然だった。


「もう少し人気のないところまで行ったら、そこでこの車を横につけてくれ茂。そしたら俺とトモヤで連れ込むから。そこで大声でも出されたら面倒だからな。このナイフを突きつけて、すぐにタオルで口を塞ぐぞ」


「流石ジュンゴ! ナイフまで用意してたのかよ!」


何が嬉しいのか分からないが、トモヤは瞳を輝かせながらジュンゴに視線を浴びせている。


「フォールディングナイフってんだよ。何かのためにいつもポケットに入れて持ち歩いてんだよ」


「まじかよ。かっけぇな」


「だろ? ちゃんとビデオも回しておけよ? 弱みにすんだからよ」


 ジュンゴはこの手のことにはやたらと知識が豊富だった。昔から悪い先輩たちと付き合っていたせいか、手口のことはよく聞いていたらしい。実際に自分たちで実行するのは初めてらしいが、それでもトモヤと茂にとってはとても心強かった。


 制服姿の高校生と思われる少女は、今から自分の身に起こることなど知らず、上機嫌なのか心なしか少し嬉しそうに見えた。


 今からあの少女の裸を見れる。茂はそう考えるだけで興奮が湧き上がってくる。AVなんかとは違い、身近な現実の女性ということが堪らなかった。


「よし、行くぞ。茂、車頼むぞ」


 ジュンゴの号令とともに、茂は自慢のミニバンで獲物の横に車を止めた。当然エンジンはつけたままで。「こういうのはスピードが肝心なんだ」とジュンゴが言っていた。実際に車に連れ込むのは二人の仕事だが、茂にも少しの緊張感が走る。


 急に横に車がつけてきた事に驚いたのか、少女は当然身構えた。しかし、ジュンゴがナイフを見せながらミニバンの後部座席に素早く押し込んだ。


「いやっ! やめてっ!!」


「うるせぇんだよ。声出すなよ。その綺麗な顔を傷つけたくないならな」


 ジュンゴがナイフを少女の頬に当てると、諦めたのか大人しくなった。すぐにトモヤが少女の両手を背中後ろで結び、口をタオルで塞ぐ。少女のスカートから覗く綺麗な白い足がカタカタと震えていた。


 茂は車をすぐに出した。見た所、周りには人はいないし、誰かが見ていた可能性は低いだろう。


「んんっ‥‥。んっ」


 少女は声にならない声を上げながら、瞳を濡らしている。その姿を見ても、三人の良心が痛む事はなかった。むしろより興奮を掻き立て、これからのお楽しみに胸を躍らせていた。


 この町は車を少し走らせるだけで、簡単に山の中へと向かえる。


 そこまで行けば問題ない。たくさん楽しませてもらった後、全裸でその辺に捨てておけばいい。勿論、撮ったビデオを見せてバラそうものならネットにでもばら撒くと脅して。


「この辺でいいか」


 場所自体は近くの山を選んだが、山道をかなり車で走らせた。ふもとの方でも良かったが、念には念を入れてより人気ひとけがない所にした。ここまでくるとこんな時間に人はいるはずもなかった。


「さて、茂は悪いけど初めはビデオ係でいいか? ちゃんと後でやらせてやるから」


 茂はジュンゴの言う通りにビデオを構えた。別に順番自体はどうでも良かった。この綺麗な少女のいやらしい姿さえ見られれば。


 ビデオの画面越しに見える少女。どんどんとその少女の制服が剥がされていく。あっという間に白い肌は露わになり、全裸で大きく足を開かされていた。茂はその光景にごくりと息を飲んだ。涙で歪んだ少女の表情がたまらなかった。気が付くと茂の陰茎は大きくなっていた。


「俺もう我慢できねぇ!!」


 トモヤは鼻息荒く、ズボンのベルトを外していた。しかしそれをジュンゴが冷静に静止した。そして怯える少女の手を縛っていたロープを切りながら言った。


「まずはオナニーでもしてもらおうか。5分以内に逝けよ? じゃねぇとその白い肌が傷つくからよ」


 それを聞くと、少女は震えながら自慰を始めた。茂はその光景をしっかりとビデオカメラに納めた。


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