二人の夫とのんびり奇妙な異世界骨董ライフ

夜に沈む ４

　その日、三人は同じ部屋で過ごすことになった。

　部屋に置かれたベッドは川の字に三つ並んでいた。真ん中のベッドをあてがわれて文句を言う私に、黎が、

「ナオの隣を賭けて血みどろの争いを繰り広げる俺らの姿が見たいんなら、どうぞ端っこに」

　と圧を掛ける場面があったが、それ以外はとくにこれといった事件も起こらなかった。街の名所を見て回り地元の料理に舌鼓を打つ。ごく普通の楽しい旅行である。

　くたくたになった私たちは夜の十一時頃にベッドに入り、そして夢を見た。