新生活2

この街に来て、約2年が経った。

俺はレベルが2上がったぐらいで特に変化はない。回復魔法のレベルが上がったぐらいか。

マリはレベルが21。剣術のスキルがレベル2。魔力操作と弓術のスキルがレベル3

になった。

ミリも魔力操作を覚えて、ゴブリンぐらいには勝てるようになった。

リリも鍛え初めていい年だな。


「抗争ね。」


この街にはいわゆるギャングのようなものが複数存在する。

そして、最近そのギャング達の縄張り争いが激しくなっているそうだ。


「あまり、外に出ない方がいいかもしれませんね。」


「そうだな。外に出るのは最低限にしておこう。」


巻き込まれたくはない。ギャングの抗争は早く終わるらしいので、その間大人しくしておく。

魔法の練習でもしとくか。氷魔法を覚えたい。風魔法と水魔法を覚えていると氷魔法が使えるようになるらしく、すごく便利だ。涼しく暮らしたいしな。


ーーーーーーー

数週間でギャングの抗争は終わり、街にはいつも通りの活気が戻っていた。

俺は、いまだに氷魔法を習得できないでいた。


1月後にマリと一緒に森に行くと


「付けられています。」


「何人だ?」


「おそらく5人です。」


「逃げるか。」


「はい。」


冒険者か盗賊か分からないが、人を襲って生計を立てるものがいる。

魔物を倒すより簡単にお金を稼げるからだろう。

相手がどこの所属しているか分からない以上、逃げた方が得だ。


「速いです!!追いつかれます!!」


「分かった。俺に捕まれよ。」


俺はマリを抱き抱えながら、全速力で森の中をかける。森の中を走らせたら俺はかなり速い自信がある。


「どうだ?まけたか?」


「はい。どうやら、私達を見失ったようです。」


「それは良かった。」


「さすが、リュウさんです。」


「まあな。それにしても最近多いな。」


「そうですね。つい1週間前もこんなことがありました。」


「ちょっと調べてみる必要があるな。」


「はい。」


ーーーーーーーーーーー

調べてみると、ある盗賊団が関係してるらしく、多くの冒険者が帰ってこないらしい。組織としては、大きめの盗賊団らしいが今は弱体化しているらしい。

ついこの間の、ギャングの抗争もそいつらが縄張りを荒らしたから起きたと。


「盗賊団ぐらいなら殺してもいいか。今度から、殺すようにしよ。」


それからは、追われ次第相手を殺すことにした。そこまで強くなかった。

強かったらこんなせこい真似してないだろうしな。

森じゃバレるだろうから、ダンジョンと別の森と狩場を変えながら生活していた。

そんな、ある日




レベル40


スキル 剣術5 魔力操作5 弓術3 火魔法2 水魔法2 風魔法2  

回復魔法2 氷魔法1


固有スキル 経験値獲得1.2倍。


剣術スキルが1上がっていた。しかも氷魔法も覚えていた。

確かに、ここ最近の対人戦を経て、強くなった実感はあった。


「これからは俺は、クーラーだ。」


魔法は本当に便利だ。便利すぎる。


ーーーーーーーーー

魔力。魔力の総量は基本的に生まれつき決まっていて。レベルが上がるとその総量が上がっていく。

俺の魔力総量は普通ぐらいで、マリは獣人だから少ない。

まあ、なくなったら魔力回復薬を飲めばいいだけなんだが。結構高いけど。


「それで、高級な魔力回復薬を作りたいから、素材を取ってきてほしいと。」


「ああ。お前ならできるだろ。」


この街に来てから世話になってる、薬屋のジジイ。


「出来るが、別に金に困ってないしな。他を当たってくれ。」


「まあ、そういうな。特別に媚薬を作ってやるから。」


「媚薬?」


「ああ。単純に感度が良くなるだけの薬だが。お前さんにとってはあった方がいいだろ?」


「分かった。その依頼受けよう。」


マリはレベルが上がったせいか、性的戦闘力に磨きがかかっていた。

これは、負けられない。負けたくない。


「それにしても、ユニコーンの角ね。めんどくさい依頼だ。」

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