新生活1

30歳になった。というのにあまり老けていない。20代前半と言っても通じるくらいだ。

レベルが高いと若い時間が長くなるという噂は本当だったかもしれない。

それか、普通に俺が童顔なだけなのか。

高レベルの冒険者は割と死ぬからよく分かっていなかったが。


この街での人間関係も少しずつ構築できてきて、普通に順調だ。


「ついにこの時が来たのか。」


俺は、マリにオークナイトの精力剤を使った一騎打ちを申し込んだ。

戦いは一晩中続き俺が僅差で負けた。


「嘘だろ、、、。」


獣人の性欲は底なしらしい。それともマリが特別性欲が強いのだろうか。


「パパ、今日は遊べる?」


「いいぞ。リリも遊ぶか?」


「うん!!」


4歳になったミリだが。7歳くらい大きい。これが獣人の血か。

この二人と遊ぶ時は俺が地球から輸入した遊びにしている。面白いしな。

これらを商人達に売りつけようとは思えないが。分不相応な力は身を滅ぼすだけだしな。コツコツと頑張ろう。


ーーーーーーーーーー


「ミリ。今日からお前に冒険者の訓練を始める。」


「訓練?」


「ああ。訓練と言っても鬼ごっこするだけだけどな。」


「鬼ごっこ!」


「リリも!!」


「リリはもう少し大きくなったらな。」


獣人の身体能力を活かせるように若い頃から訓練しといた方がいいらしい。

まあ、この世界はいつ、何が起こってもおかしくないからな。少しでも自活できる力はあった方がいい。

街を出た近所の森でミリと鬼ごっこをした。ゴブリンくらいには勝てるようになった方がいいな。


ーーーーーーーー


「それと、マリも訓練するぞ。」


「えっ私もですか?」


「ああ。何が起こるか分からないし、何よりレベルが高い方が若い時間が長いんだ。」


「そうですね。それは魅力的です。」


「だろ。まあその間、この子達をどうするかが問題なんだけどな。」


「教会がいいでしょうね。あそこなら友達ができるかもしれませんし。」


「そうだな。それでいいか。」


教会にいくらかお金を渡すと子供を見てくれたりする。

ついでに文字や勉強なども教えてくれたりする。同年代の友達ができるかもしれない。保育園みたいなものだ。

なるべく、評判の良い教会に預けるか。大きいこの街だからできることだろうな。


マリのレベルは15。主に弓のスキルと魔力操作がレベル2らしい。村人にしては強い方だ。獣人だから身体能力も高いしな。

手を繋いで、マリの魔力操作を手伝う。いちゃつき訓練をすることによって、魔力操作のレベルを上げて、俺と同じく弓と剣の訓練をすることにした。

俺には、それぐらいしか教えられないからな。


「やっぱり、魔力操作は疲れます。」


「そうだな。かなり集中力を使うからな。」


「はい。でも、なんとなくコツは分かってきたかもしれません。」


「そうか。とりあえず、スキルレベル3まで頑張るか。」


「はい。」


二人で、リリとミリを迎えに行き。教会での話を聞く。

ミリとリリには友達ができたらしい。楽しそうで何よりだ。

高い金払う必要のある教会に行かせてよかった。質がいいらしい。


マリに魔力操作や魔法。剣術などを教えることで自分の理解も深まった。

この街には図書館があるらしく、高い金を払って、二人で文字を勉強して本も読んだ。


ーーーーーーーーーーー

獣人は五感が優れているせいか、かなり魔物を見つけて狩ることがうまい。


「すごいな。これだけできたら、奴隷にならなくてもよかったんじゃないか?」


「女一人の冒険者なんて襲われるだけですから。」


「確かに。女一人の冒険者は少ないな。」


「はい。基本パーティを組みますから。それに、冒険者をして、死んだら、ミリも死んでしまってましたから。」


「道理だな。」


特にお金を稼ぐ必要もないため、マリの成長に合わせて魔物を狩っていった。

もちろん、腕が鈍らないように強い魔物との戦闘はこなしていたが。


ーーーーー1年後




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