日にち

冒険者ギルド

派遣会社みたいな者で、その人間の適性に沿った仕事が割り当てられるらしい。

つまり、美味しい仕事は信頼を勝ち取ったものだけに渡ってくる。


俺は、その信頼を勝ち取ったかと言われると、そうではない。中堅より下の冒険者だ。


「リュウさん、今日は指名依頼がございます。」


「どこからだ?」


冒険者は敬語だと舐められるらしく、タメ口にしている。

郷に入っては郷に従えだな。


「薬屋のサラサ様からです。」


「そうか、いつものでいいんだな?」


「そうですね。ただ、いつもより1.5倍の量をご所望です。」


「分かった。」


まだ、冒険者を初めて3年ほどの新人冒険者の俺に指名依頼が入っているのは、恥も外聞も捨てて、素材採取の技を盗んだ結果だろうな。

後、営業努力。


頭の中に叩き込んだ薬草にルートを周り、途中現れたゴブリンとオークを狩り、

金になりそうな場所を剥ぎ取る。

薬草を回収したのち、街に帰る。


まず依頼主の薬屋のババアに納品に行き、ついでにオークの睾丸も売っとく。次に冒険者ギルド。ゴブリンの耳1つと屑鉄貨一枚を交換してもらえる。大体100円ぐらい。

最後に肉屋に行き、オークの肉を売る。


俺の家、ボロ屋に着く頃には夕方だ。

今日の稼ぎは銀貨3,5枚分。大体、3万5千円ぐらい。かなり、稼げるようになってきた。


「ただいま。」


昨日、奴隷を買った事によって、ついつい言ってしまった。


「お帰りなさいませ、ご主人様。」


返事が返ってきた。久しぶりの感覚だ。


「ああ、飯はもそろそろ出来そうか?」


「はい。後、1時間ほどで。」


「分かった。少し鍛錬してくる。」


「かしこまりました。」


ーーーーーーーーーーー

「ステータス」


ステータス


レベル21


スキル 剣術3 魔力操作3 火魔法1 水魔法1


固有スキル 経験値獲得1.2倍。


これが今のステータス。実力的には中の下の下。

弱くはないが、決して強くはない。


レベルは人か魔物を倒すと上がって、全体的な戦闘能力が上がる。

スキルに関しては、使えば使うほどレベルが上がってくれるわけではない。

あくまで、実力を可視化しているだけらしいので、コツコツと鍛錬しなければならない。


「まずは、魔力操作だな。」


魔力操作は最も重要な技術だ。

身体能力の強化、武器の性能の強化に直結する。

最初は、異世界人でない俺にはよくわからなかったが、最近は少しずつできるようになった。一般の村人なみだな。


「これからは鍛錬に使う時間を増やして行こう。性奴隷も買えた事だし。」


今までは、金稼ぎに必死になってきたが、これからは自己投資とやらを頑張っていこう。

最終的には魔力操作が無意識にできるぐらいの領域には行きたい。


「魔力を操作しながら、剣をふるっと。」


剣。最初は弓にしようかと思ったが、やめた。弓って超むずい。


「最後に、属性魔法っと。」


属性魔法。俺は火魔法と水魔法が使える。森での仕事に役立つからな。

スキルには適正と呼ばれる才能があるらしく、才能がある人間はスキルレベルの上がりが早い。

特に、魔法はその差が如実に現れる。


俺の才能は普通の村人並みだ。そらそうだろう。俺って村人だし。

一通り訓練を終えたので、飯を食う。


「あれ?マリの分はどうした。先に食べたのか?」


「いいえ、後に食べようかと。」


「そうか。これからは一緒に食べるぞ。飯食った後は風呂に入るんだ。お前も一緒にな。」


「かしこまりました。ご主人様。」


「ああ。」


従順なやつだ。

飯作ってるこいつの後ろ姿はエロかった。今日も一日頑張ったし、Hしまくろ。


ーーーーーー

風呂といってもでっかい桶なんだが。

これに俺とマリ、そしてミリの3人で入って、マリに俺の体を洗わせる。

風呂を上がってからは体をほぐして、マリとHした。

3回も頑張ったが、敗北した。なんて締まりの良さだ。


「おやすみ。」


「はい。おやすみなさいご主人様。」


マリの暖かな体温に包まれながら寝落ちした。

何度か、ミリの夜泣きに起こされた。今度夜泣きに効く薬があるか聞いてみるか。




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