第1話 異世界へ
「広人、起きない、電車に乗り遅れるわよ」
下の方から母が僕を呼ぶ声が響き割った。その声を朝に聞くとすぐに起き、急いで支度をして、駅にむかった。
僕が住んでいる地域は田舎の方でこの電車を乗り過ごせば次の電車は1時間後になるので乗り遅れたら確実に遅刻する。
そしていつも降りる駅に着いたあとは学校までの歩いて行くだけなのだが、それが大変なのだ。学校につくまでにいくつもの登り坂を登らないといけないので駅から自転車通学するものは少ない。
いつものように登り坂を登っているとき
「広人、おはよう」
僕を呼ぶ声がしたので後ろを振り向いたら、友達の後藤がいた。あいつは運動部なので、全くこの地獄のような坂たちに屈していない。僕は1年以上この登り坂を登っての少しはこの坂には慣れたつもりだがやはりきついことには変わりない。
「おはよう、後藤」
「今日は特に熱いよね。こんな真夏に学校で補修があるんだもん。まじでふざけてやがる」
「しょうがないよ、学校の授業が全体的に遅れてるだもん」
「先生のストライキで一気に退職したことが原因だったよな?」
「あ〜そうだね。先生たちの職場環境に不遇があるとなんとかで辞めたんだような。新聞に乗るほどのことだったし!」
僕はストライキをするのは良いけど、僕たちまで被害が飛んでくるのはどうかと思う。僕は後藤と愚痴をこぼしながら学校に向かう。
今年一番の真夏日に学校に行くのは初めてなのでいつも以上に疲れてきて、後藤と一緒に目の前にある公園で休むことにした。汗をかいで喉が乾いたのので、バックに入れた水筒を飲もうとした。だがバックの中をいくら漁っても水筒がない。
「あ」
「どうした、広人?」
「家の玄関に水筒を忘れた。」
周囲を見回したときに自動販売機が公衆便所に隠れるようにあり、そこで飲み物を買うことにした。
「少し先に自販機があるから、飲み物買ってくるね」
後藤にそう言い残して自販機目掛けて走っていった。自販機の商品を見回りたし「ここは無難にお茶を買おうかな、いやここは炭酸でスッキリするか」と葛藤してた末に、自販機のボタンを押した。それと同時に足元に魔法陣が現れた。
魔法陣は光を放ち、気づいたときには体が無重力空間のように浮き、自然と奥へ奥へと流されていた。この流れに抗おうとしたが、意味をなさずに流れいていき、全身に何が入っていくのを感じた。
「痛ぁぁぁぁぁぁい」
突然、右腕から痛みを感じ右腕を見ると腕が膨らみ、空気を入れすぎた風船のようにで爆発し、血が溢れてきて意識が飛んだ。
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