第3話 もっとも遠い近道
今までのレオ君を参照するにとりあえず筋力や体力へのトレーニングは早急にやるとして、前の世界の武術や格闘技の技術がそのまま使えるかは微妙なところだ。
何と言っても魔術や魔物なんてものがあるのだ。
基本的に暴力の技術は、人間が人間と相対することを前提として作られている。
それどころか同じ人間でも階級でかなり分けられている格闘技を見ればわかるが、体格と体重が違えば違うほど技術などさして通じない。
だというのにこの世界ときたら魔術やら魔物がそこらを闊歩してる世界だ。
つまり格闘技等の技術は魔術で強化した拳でジャブを打てば頭が破裂したり、タックルでマウントをとっても手から火炎放射が出て来て燃やされるような状態を前提としたものではないのだ。
さらに言うとレオ君は本当に不真面目を極めた存在であり、そこいらの魔術の知識や魔術が前提の近接格闘なんてものへの記憶がほぼない。
思い出せるものなんてメイドの下着や平民へのおいたや気になってる貴族の女の子の体やらとクソバカの擬人化である。
こうなれば公爵家の力をフルに活用しお勉強していくしかない。
なんとも、雲行きが怪しすぎて一寸先も闇だ。
しかしやってることは前世とさして変わらないが自分で決めた目標があるだけでえらく前向きな気持ちになる。
思い立ったが吉日である。
ローマも筋肉も一日にして成らないものだ。
まずはバーピージャンプでインターバルトレーニングでも……。
「レオナルド。入るぞ」
そんなトレーニングはダンディな声に阻まれた。
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