幕間27 異界頂上決戦⑦
幕間27
────自分の身体が変わっていくのを感じる。
───少しずつ、少しずつと自分ではないナニカへと。
───そして、こうも感じていた。
もう、後戻りは出来ないのだと──────
『行くぞ、焼き鳥クソバード!!』
☆☆☆☆☆
『おお!!流石は僕の進、其処まで僕の力を使いこなせる様になってるとはね!!!僕そっくりな姿にまでなって、僕嬉しいよ♪』
『お陰様でな………』
俺が強くなれたのは、お前が夢の中で色々と教えてくれたお陰だ。
お前のお陰で強くなれたんだよ、本当………
───だから、それは感謝してるよフェニックス。
でも………
『だからと言って、お前を許す訳にはいかないんだよ!!』
後、好き好んで俺がお前と似た様な姿になる訳が無いだろ!!
『安心しろ、僕の進。僕は君の全てを赦してみせるよ。』
今まで以上に話が噛み合わなくなってやがるな、コイツ………
『う〜ん、聞いてくれよ僕の進( ;∀;)』
『ウザい顔止めろ!!』
『皆、皆酷いんだよ!!皆が僕を悪者扱いするんだよ?』
『は?』
コイツ、何を言って───
『僕はさ、皆にアドバイスしてあげただけなんだぜ?起こり得る最悪な可能性をだよ?それを聞いた奴等が勝手に暴れただけなのに、僕が悪いってイジめるんだよ!!!』
『それはお前が唆したからだろ!!』
『唆す?僕は基本的に何もしないよ。忠告を時々したり、忠告をしたのに愚かにも間違えた奴を嘲笑うくらいしかしてないのに、酷い言われ様だと思わないかい?』
───ああ、駄目だ。
『僕は確かに「青い肌をした人型は魔人族と言って、その内モンスターの力を持つ様になる。」ってさ。そしたら、魔人族達を即殺そうとしたんだよ、人族達は。野蛮で愚かだよね。魔人族達の方には「何度も血を繋いでいけば、より強力なモンスターの特性を持つ様になるよ。」とね。そしたら、奴等は必死に子供を作り始めたんだよ?しかも、近親相姦に手を出してまで強い子供を作ろうとしたんだよ。理由?人族達への復讐さ。呆れ果てちゃうよね。石を投げ返す事をせず、別の方向に目を向ければ平和な未来を勝ち取れただろうに。わざわざ子供達に血と屍で満ちた道を歩ませようとしてるんだよ?同じ親としては言語道断だよね!いやぁ、本当に馬鹿だ、馬鹿ばかりで心底軽蔑するよ。何故、責任転嫁ばかり上手くなるんだろうね、彼等。魔人族を襲ったのは、人族達が自らの恐怖心に負けたからだらう?魔人族が人族達に戦争をしかけたのは、石を投げ返す事しか考えつかなかった無脳のせいだろう?何一つ、僕のせいじゃあない。あいつ等の愚かな積み重ねが今だというのに、何でそれが理解できないんだろうね?面倒だけど、一度リセットした方が良いんだろうか………』
もう、良い────
『コレで
『ん?何がだい、僕の進?』
『お前とは絶対に分かり合えないって事がだよ、フェニックス!!』
お前は、お前だけは絶対に此処で殺す!!
『───行くぞ、〚
『へぇ、其処まで出来るんだね!』
お前が出来るなら、俺も出来るのが道理だろうが!!
『でも、今の僕の権能に勝てる程の強度じゃないよ。〚
クソっ、アイツのセカイに押される!!
セカイの強さが、さっきの比じゃねぇ!!
このままじゃ───
『ふふ、流石は僕の進だ。後少し、ほんの少し強くさえ有れば、僕の
『くっ、クソがぁ!!!』
諦めるな!諦めるな!!諦めるな!!!
他の全てを諦めたとしても、コイツに勝つ事だけは絶対に諦めるな!!
絶対に、絶対にぃぃ────
「なら、俺の分も足せば超えれるだろう?」
『その声は!!』
『その無粋な声は!!』
ああ、間違いない!!
この声の主は───
『『魔王!!』』
「置いてけぼりはごめんなんだよ!!喰らいやがれ、〚
よし、魔王の権能の力も加わった!!
コレなら、対消滅させるだけじゃない。
このまま行けば───
『クソっ、愚かな魔王め!本当に無粋な事をしてくれるねぇ!!』
「ふふ、どうだ。此処から先は俺達の
奴の権能を消滅させ、魔王の権能で作られた世界で包み込む。
この世界の特性はよく知っている。
死で溢れているこの世界ならば………
『よくやった、魔王。コレでコイツを確実に殺す事が出来る!』
「ああ!此処からが本当の勝負だ、気を引き締めろよ、勇者!!」
続く
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