幕間24 異界頂上決戦④

幕間24


『ふ〜ん、僕の斬撃をズラすなんてやるじゃん!』

「くっ、本当に怪物ね貴方!!」


真正面から私の斬撃とぶつかっておいて、ズレるだけって何なの!?


しかも、私の方は消滅したし!?


魔法少女みたいな恥ずかしい格好を犠牲にしてまで強い武器を手に入れたのに、強い人達はどいつもこいつも!!


「お、お姉ちゃん、退いて!」

「影花!?いや、了解!!」

『おや、その武器は確か………ッ!?』


よし、顔面に当たった!


でも、フェニックスって進君が言ってたから………


『少し効くね、コレ。』

「う〜ん、やっぱりそうなるよね………」


思いっきり顔に穴が空いてたのに、直ぐに治っちゃう。


まるで、進君と戦ってる気分になっちゃうよ、もう………


「なら、いつも勇者君にやってるみたいにするだけさ、〘召喚サモン流星群メテオフォール〙!!」

『おお、隕石!!そんな事が出来るまで君達の技術は発展したんだね!』


油断だらけね、コイツ………


それが許されるくらいに強いという自負から来てるんだろうけど………


───でも、好都合よ!!


「グリフォン・ストラッシュ、10連!!」

『隙を突いたつもりかい?そんな攻撃、僕の斬撃でもう一回「〘暴食魔弾グラトニー・シュート〙!!」くっ、やるね!!』


よし、斬撃を放とうとしてるアイツの手を影華ちゃんが撃ち落とした!


このまま連続して攻め続けるわよ!!


「〘堅牢捕縛ハード・ロック〙!」

「〘召喚サモン神々の洪水ジャッチメント・ストリーム〙!」

「〘厄災魔弾テンペスト・シュート〙!」

「〘極光の雨ホーリー・レイン〙!!」


行け、行け行け、行け行け行けぇぇ!!


進君だって、攻撃が当たり続ければ本当に死にそうになっていた!


なら、コイツも筈だ!!


『狙いは良いよ。確か殺され続けば私だってさ。死という物はどんな存在にも平等だからね………』


くっ、まだ息の根が!!


それなら、もっと───


『でも、残念だね。僕と君達とじゃ、圧倒的に力と性質に差があるんだよ!!』


────嘘!!??


何かフェニックスが光ったと思った瞬間、私達の攻撃や魔法が消えたんだけど!!!???


『僕の再生の根源はね、なんだよ。肉体から魂へダメージの情報が伝わる前に消し去る事で、その結果を無かった事にしているんだよ。』

「何それ初耳なんですけど!?というか、進君は魂云々とか別の事を言ってたし、私達の攻撃を消せた理由も理解わからないんだけど!!??」

『僕の進が言ってる事も間違ってないからね。僕達にはそういう不死性を2つ持ってるだけなんだよ。後、消したのはその消失の力を応用しただけさ。』


成る程、そういう事なのね………


でも、不死性の二重構造ってチートにも程があるじゃない!!


そんなの昔やってた月のソシャゲに出てくるボスしか見た事ないわよ!!


それに、消失の力とか、まるでク〇アみたいじゃない!!


アニメで見たかったなぁ、ク〇ア編………


『………凄いね、こんなに力の差を見せても諦めないんだね。』

「当たり前でしょ、伊達に勇者やってないもの。」


───そう、だから何だという話だ。


確かに色々と驚いたが、私が………私達が諦める理由には何一つならない。


何故なら………


「諦めないのが勇者、貴方もよ〜く知ってるんじゃない?」

『僕の進と同じ答えなのが気に入らないね。それに………』

「それに?」

『………ふふ、何でもないさ。』


そういう意味深なの、腹立つんですけど!?


『後、諦めないという選択肢は私や、僕の進と戦う上では正解さ。特に、君達勇者の双子ちゃん達はね。』

「何でよ………」

『君達が持つ光と闇属性はね、時代遅れの性質。良く言えば、原始的で根源的な力。だから、私には少し効く。』

「少し効く、かぁ………」


絶対、フリーザに20倍界王拳のかめはめ波が効くレベルな感じでしょ、それ!!


『よし、じゃあ仕切り直そうか!』

「そうだね、良い事を聞いたから、お礼に私達も面白い物を見せてあげるよ。」

『面白い物?』

「ええ、とっても面白いと思うわ………」


じゃあ、やりましょうか!


力借りるわよ、進君!!


「───〘同調開始シンクロ・スタート〙。」

『そ、それは!!??』


───ふふ、やっと驚いた。


『巫山戯るな、それは僕と僕の進とだけの特権だぞ!!!!!!』

「残念、私達も同じに成れるんです♪」


さぁ、第2回戦の始まりよ!!


続く

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