第74話 現実と夢の堺
第74話
魔王レイナside
「かはっ、な、何だ、コレは?」
「何って、どう見ても串だろう?何だ、木製じゃなくて鉄製の串の方が良かったか?」
しかし、見栄えが悪いな………
心臓にぶっ刺すんじゃなくて、口の中に突っ込んで下半身部分から出てくる様な形にするべきだったな………
「くっ、クソ、ぬ、抜けない!!」
「ん?抜いて欲しいのか?」
「うっ、ぬ、抜けた!?はぁはぁ、一体何が起きてるんだ!?」
「さぁ、何が起きてるんだろうな?案外、畜生が見る悪夢の中にでも招待されてるんじゃねぇか?」
「ふ、巫山戯るな!!」
はぁ、真っ直ぐ近付いて来るとか、頭が悪いのか?
「次は【千切り】〜♪【千切り】〜♪」
「がぁぁっ!?」
「おお、キャベツみたいで草w」
「か、身体が治らない!?ど、どうして!!??」
「当然だろ。夢の中、更に悪夢の中で自由に身体が動く訳がない。」
「く、クソが────なっ!?」
「あ、アレ?俺は挽肉にされたんじゃなかったのか!?」
「し、心臓がある!?」
「はぁはぁ、さ、捌かれたのは、ま、幻だったのか!?」
おお、混乱してるな………
────まぁ、突然元に戻ったら当然か。
「夢は何時かは覚める物、故に尊い物だ。どうだったかな、俺の悪夢は?最高に目覚めが悪かっただろう?」
「はぁはぁ、さっきから変な事ばかりしやがって!!」
「おいおい、怒るなよ。そんな頭に血が登ると、重くなって落ちちゃうぜ?」
「落ちるわ────はぁ!?」
「ほら、言った側から落ちてるじゃん。」
参謀気取りのクソは、天へ向かって真っ逆さまに落ちていく。
天は地へ、地は天へ………
コイツは何処まで落ちていくのだろうか?
「一体、何が───ぐはっ!?」
「全く、何をしてるんだ?地面にキスなんかして、そんなに愛してるのか、地面?」
「も、元に戻った!?一体、何がどうなってるんだ!!??」
「天と地がひっくり返るくらい、何時もの事だろう?そんな常識も知らないなんて、お前は引きニートでもしてたのか?」
「くっ、人をバカにするのも大概にしろよ!絶対にぶっ殺してやる!!」
「はぁ、メッキが剥がれるの早過ぎ。早漏かよ………」
もうちょっと遊ぶつもりだったんだが、ここら辺で終わりにするか。
「テン・ソウ・メツ。テン・ソウ・メツ。」
「何を言ってるんだ、貴様は!!」
「ふふ、直ぐに
「はいれた………」
「チン?どうした、チン!!」
「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた。」
「「ひっ!?」」
「ち、チン………」
あ〜あ、チビが取り憑かれちまった。
こうなれば、もう傷が治ろうと意味無いよな。
生きる意志が無くなるんだからな………
「お、おい、カン。こ、コレはヤバいぞ。早く逃げなきゃ………カン?」
「わ、わ………」
「わ?」
「わカらナい方ガいイ。」
「カン!?」
「ひゃははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
「そ、そんな、カンまで………」
あらら、チビを見たヒョロガリまで狂っちまったな………
笑いながら、身体をくねくねさせてるぜ?
────なら、次はデブの番かな?
「い、嫌だ!!俺は死にたくない!!」
馬鹿な奴、まだ治るんだから幾らでも死ねるだろうに………
それに逃げた所で、見つけられるだけなのにな………
「さぁ、残りはお前だけだ。お前はどんな目に合って死にたい?」
続く
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