第73話 魔王の力
第73話
「おっ、居たな………」
「ええ、居ましたね………」
確かに害獣が居ますね………
しかも、ゴキブリの様にワンサカと………
まぁ、近付いている間に気が付いてはいましたが、またですか………
「女!女だ!!」
「へへ、どっちも良い女だな。」
「メイドも居るぜ!へへ、ヤリがいがあるなぁ、コレは!!」
明らかに三下なズッコケ三人組が居ますね。
デブにチビにヒョロガリメガネとか、無駄にリスペクトし過ぎですよ?
それに………
「お前達、気を付けなさい。2人の内の1人はEX探索者ですよ。」
「マジで!?」
「おお、本当だ!魔王とか名乗ってる厨二病ババアじゃねぇか!!」
「見た目は良さそうだし、良い締め付けはしてくれるんじゃね?」
「「「ギャハハハハ!!!」」」」
はぁ、下品にも程がありますわね………
少なくとも、第3や4の変態共の方がもっとマシな下ネタをぶちかましますよ?
────あれ、コレ全くフォローになってませんね?
いや、フォローする理由も必要も無いのですけれど………
まぁ、それよりも………
「勇者、1人だけ理性保ってるのが居るみたいだぜ?」
「ですね。恐らく、1割程度でしょうか?」
「だろうな。しかし、この世界にも適応できる奴が居るとはな………」
「全くです。殺すのに時間がかかって、面倒になりそうですよ………」
運が良く………いや、運が悪く不死鳥の涙に適応してしまう物が居る。
コレは粗悪品の方でも起こりうる現象で、粗悪品のデメリットを克服できる上に、不死鳥が持つ不死身と不老不死に近付く事が出来るのだ。
────と言っても、粗悪品は何処まで行っても粗悪品なので、5割分までしか近付けないが。
「どうする?」
「どうしましょうか?」
「なら、いっちょアレで決めるか?」
「アレですね?良いですよ。」
よし、さっさとやりますか!!
「「最初はグー!ジャンケンポン!!」」
「よし、パーで勝った!!」
「くっ、グーで負けてしまいました………」
まぁ、仕方がありません。
敗者は大人しく、近くで体育座りでもしておきましょう。
「ゴミ掃除は任せましたよ、魔王。」
「おう、任せろ勇者!」
☆☆☆☆☆
魔王レイナside
「さて、焼き鳥クソバードに侵されたズッコケ三人組に参謀気取りの小僧よ。好きにかかってきな!」
「あっ、自分から行くのが面倒になりましたね、魔王!」
いや、だって、コイツ等みたいな奴等に身体を動かすの面倒だし………
「ふっ、舐められた物ですね!お前達、やってしまいなさい!」
「「「ヒャッハー!!!」」」
おいおい、頭世紀末かよ………
まぁ、その方が楽で良いんだけどな。
「ぐはっ!?」
「痛っ!?」
「お前等、何しやがる!?」
「それは此方の台詞だ!!お前等、何故あの女を攻撃せずに仲間を攻撃している!?」
ははは、混乱してやんの。
こういう時、草でも生やしてやれば良いのかな?
「草w」
「笑うな、貴様!!コイツ等に一体何をしたのだ!!」
「さぁ、何をしたんだろうなぁ?もしかしたら、魔が差しただけかもよ?」
コレ、便利だよね………
「縊鬼、通り魔の力ですね………」
何だ、知ってるのか勇者………
────ん?
そう言えば、戦士と仙台ダンジョンで戦ってたな………
相変わらず、精神攻撃に弱い奴だったな、戦士。
だから、毎回俺にあしらわれてたんだよ、ロリ戦士。
「さて、次はどうしようか?面倒だし、コイツ等にやって貰おうか。」
さぁ、やってしまいな、俺の影!!
「か、影がグニャグニャ動くぞ!?」
「しかも、俺達を殴ってきやがる!?」
「くそっ、全然避けられねぇ!?」
「コレは確かに花見月 カレンの………」
おや、もしかして、コレを使える奴が知り合いに居るのか?
なら、何時かコレの便利さについて話し合いたいぜ。
「人間の力も………」
ちっ、また知ってるのかよ………
────あっ、思い出したぞ!!
モンスターの分際で、勇者と仲良さそうにしてた奴だな!!
「なら、私が────」
「へぇ、避けれるんだ。だが、其処は危ないぜ。」
────此処が何処だが
「なっ、電車!?」
「き、急に現れた電車に轢かれた!?」
「し、しかも、いつの間にか駅内に居るぞ、俺達!?」
「一体、何が起きてるんだ!?」
俺は唯、2月な駅に連れてきただけなのに、そんなに驚くなよ。
寿命が縮んで、直ぐにおっ死んでしまうぞ?
「くっ、衝撃は来たが、あまり痛くない。先程の電車は幻覚か!?」
「幻覚?ブッブー、残念!答えは鬼◯郎でお馴染みの幽霊電車でした♪」
間違えたので、全体責任で罰を与えちゃうぜ!!
「次は【挽肉】〜♪次は【挽肉】〜♪」
「ぎゃッ!?」
「おえっ、と、トンが挽肉になった!?」
「次は【抉り出し】〜♪【抉り出し】〜♪」
「ぐはっ、お、俺の心臓が………」
「チン!?」
「次は【お造り】〜♪【お造り】〜♪」
「なっ────」
うん、良い料理が出来た。
さて、参謀気取りはどんな駅に止めてあげようかな?
よし、コレに決めた!
「次は【串刺し】〜♪【串刺し】〜♪」
続く
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