第65話 第■■階層 厄災の蟲
第65話
進side
「でも、あまり当てにしないでくださいね、勇者様。」
「何でだ?もしかして、デメリットもエグい感じか?」
「ええ、脳への負担が凄くて、頭パーになります。」
「成る程………」
「それに転移魔法的な使い方なら負担や消費魔力は少ないんですけど、さっきみたいな使い方だと、グフッ!!」
「ユン!?」
急に血を吐き出すユン。
おいおい、相当負担掛かってんじゃねぇか!?
「想像以上に重い一撃でしたね………流石は大百足。」
「そうなるなら、普通に避けろよ。」
「いやぁ、2人と一緒に戦えるという事実に浮かれ過ぎちゃいました♪」
アホか、お前………
いや、多分俺も似たような状況なら、同じ事をやらかすな………
そこら辺は俺に似ちまったんだなぁ………
『クソが!
ちっ、今度は雷かよ!!
遠距離&範囲攻撃ばっかりしやがって!!
「任せて、〘
『なっ、俺の身体が!?』
おお、周囲の雷すら巻き込んで、奴の身体を貫いたな………
流石、電磁砲って感じだな………
俺なんか8重使っても難しいのに………
『俺の身体が貫かれる?あり得ない、あり得る訳がない!!
「無駄です、〘
『グッ、さっきから奇っ怪な技を使いやがって、巫山戯るなぁ!!』
おお、大分苛立ってるな………
あの2人が頑張ってるし、次は俺の番だな。
『燃え尽きろ、
「〘
この野郎、ムカデの癖に炎を纏って突っ込んで来やがって!!
しかも、目茶苦茶熱いし、目茶苦茶毒の痛みが襲ってくるんですけど!?
これ、出血毒と神経毒のハイブリッドじゃねぇか!!
完全に回る前に吹っ飛びやがれ、クソ虫が!!
『ウォォ、俺が押し負けた!?あの時より強くなったのに!?』
「そりゃ、俺もあの時より強くなってるからな。」
『俺の攻撃が簡単に避けられる?俺の身体が貫かれる?砕かれる?そんな事、もう2度とあり得ない!あり得ないんだ!!』
あっ、これヤバい!!
「アリス、全部吹き飛ばせ!!」
「了解!以下省略、〘
『────変身!!』
☆☆☆☆☆
「大丈夫か、アリス、ユン?」
「大丈夫、ちょっと煙たいけど。」
「私も大丈夫です、勇者様。咄嗟に魔法使ったので、頭が痛いですけど………」
なら、大丈夫か………
しかし、大百足め………
派手な大爆発を起こしやがって………
周囲の木々がほぼ灰になっちまったぞ………
コレ、次の樹木子にどう説明すりゃ良いんだ?
「しかし、アイツの最後の言────」
俺は最後まで言い切る前に、ぶっ飛ばされた。
ちっ、一瞬だけ頭も消し飛びやがった!?
な、何だ、コレは!?
「勇者様、大丈────くっ!?」
「アリス様!?一体────がはっ!?」
他の皆も、俺と同じ様にぶっ飛ばされていく。
成る程、そういう事か…………
アイツ、ちゃんと強くなってるじゃねか!!
『油断し過ぎだろう、シン。』
「ぐうの音も出ねぇな、大百足。」
眼の前には、人型の様な姿になった大百足が立っていた。
コイツ、こんな事が出来る様になってたんだな………
スピードもパワーも断然に上がってやがる。
『よく、よく見えるぞ、シン。どうやら、俺の能力はダメダメだった様だ。この状態になって、お前が1人だという事が
「良かったじゃねぇか、さっきまでは節穴過ぎたからな。」
さっきアリスが開けた穴も消えてるし、目の方もちゃんと再生してやがる。
『さぁ、再び殺し合おう!10年前のあの時の様にな!』
「〘
『ちっ、生きてたか。小賢しい技を………』
「賢者の娘だからね、お前程度の攻撃じゃ死なないよ。」
「同感、〘
『クソっ、鬱陶しい花火だ!!』
ユンもアリスも無事みたいだな………
ちょっと血を流してるけど、アレ位なら心配は無用か。
『雑魚に構っている暇はない、用が有るのはお前だけだ、シン!
「〘
コイツ、俺の技名をパクった斬撃を放ちやがった!?
ちくしょう、弾き切れない………
『はは、どうだ!!俺は強くなっただろう、シン!!』
「みたいだな!!」
『次はコレだ、
「ちっ、
俺と奴の拳と拳がぶつかり合う。
だが、その瞬間────
『グハッ!?』
「マジか!?」
大爆発が起き、二人して仲良く吹っ飛ぶ。
ちっ、どんな威力だったんだよ、毒虫め!!
『はは、良いな!俺とお前の魔力が混じり合って反発したか!良い爆発だ!!』
「お前と違って俺の身体は普通に吹き飛ぶんだよ、クソが………」
治るけど、痛い物は痛いんだよ………
しかし、8重で互角か………
コレ以上は上げたくないんだがな………
『さぁ、此処からは俺の
「パクってんじゃねぇよ、毒虫が!!」
その台詞の使用料は高く付くぜ、大百足!!
続く
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