第15.5話 下衆野郎の末路

第15.5話


「はぁはぁ………クソが‼」


何で、こんな目に俺が………


俺は唯、弱いメスを痛め付けて、穴にしようとしただけじゃねぇか!!


今までそうやって来たのに………


何で、こんな所で俺が酷い目に合わなきゃならねぇんだ!?


「ちくしょう、ちくしょう………」


もう二度来ねぇぞ、こんな所!!


それに、絶対に許さねぇぞ、あの小娘が!!


あの配信者の小娘のせいで、俺はこんな目に合ったんだ。


このダンジョン以外でアイツが潜ってる所を襲って、今度こそ俺のオナホにしてやるよ!


『『『カァカァカァカァ!!!』』』

「ちっ、またあのカラスか!!」


中層から上層へと上がる場所へ近付いてくると、あの時のカラスが再び現れて周囲をうろついてくる。


しかも、カァカァと煩い鳴き声でだ。


ああ、ウザったいなぁ、もう!!


「邪魔だ、死ねよ、オラァ!!」

『『『カァァ────』』』


俺は力任せにカラス共を蹴散らしていく。


雑魚が、俺を邪魔するんじゃねぇよ。


「よし、やっと出られ『ませんよ?』へ?」


上層へ辿り着いたと思った瞬間、眼の前の景色が一辺する。


此処は、一体何処なんだ!!??


『あ〜あ、カースクロウの優しい最後忠告を無視するなんて、救いようのない下衆野郎だね。』

「なっ!?」


声が聞こえた方を見ると、先程の俺を理不尽に痛め付けてきやがった人間ジンカンが居た。


だが、少し様子が違った。


────顔が見えない。


────というよりは、身体の全てが闇で、影で覆われている様だ。


『最後忠告を無視しなかったら、じっくり痛ぶってあげた後に此処へ引き摺り込んであげようと思ってたんだけどね………』

「巫山戯んじゃねぇ!!俺を逃がしてくれたんじゃねぇのかよ!!」


騙しやがって、この怪物が!!


『逃がしてあげたよ、あの場からはね。』

「はぁ!?」


理不尽過ぎるだろ、コイツ!?


『君がそれを言うのかい?酷い冗談だ。』


怪物は俺を嘲るかの様に嗤う。


だが、その声には怒りしか込められてないのが理解わかる。


何で、俺が怒られなきゃならないんだ!?


俺が何をしたって言うんだよ!?


『う〜ん、反省の余地無しか。じゃあ、仕方ない。土蜘蛛くん、彼を解体場所へ連れて行ってあげて。暴れたら適当にボコっても良いからね。』

「はぁ、解体!?俺に何をするつもりだ!?」

『おやおや、ネタバレを所望かい?最近の子はセッカチだよね。初見を楽しむのが良いんじゃないか。』


そう告げられた瞬間、俺は土蜘蛛の糸で絡め取られ、身動きが取れなくなる。


「うっ、うぅッ────」

『じゃあね、下衆野郎。ダンジョンの底で完全に絞り取られるまで、地獄にすら行けると思うなよ?』


誰か、助け────


続く


☆☆☆☆☆


オマケ


新宿ダンジョンのルール

①人が人を殺してはならない

②人が悪意を持って人を害してはならない(但し、狡かったり、小さいのは裁量次第)

③弁護しにきたカースクロウを攻撃してはならない、した場合は何の余地もなく死刑

④他所の深層持ちのダンジョンは、此処とルールが違う場合があるので注意

⑤此等を守って楽しくダンジョン攻略♪


〈TOPICS〉ルールを破った場合

破った場合は執行官の人間ジンカンと部下の土蜘蛛が迎えに来ます。

迎えられた人は深層の第2階層のボス部屋へと連れて来られ、専用の解体場所で生きたまま少しずつ解体されるのを体験できます。

解体された後は、需要がある階層へと運ばれていき、その人の魂はダンジョンに縛られてしまい、100万年くらいは解放されません。

解放された所で、無事に地獄へ行けるとは限りませんが………

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