第6話 深層良いとこ、一度はおいで?
第6話
「きゃぁぁぁ!!」
「ははは、スリル満点だろうお嬢ちゃん!」
「スリル過ぎです!何でこんなに魔法や攻撃の雨が降り注ぐんですか!?」
「深層だからな!酷い時はこのエリアでも猛毒の雨が降るぞ。」
「地獄ですか!?」
「少なくとも、お前さん達にはな!」
あの後、彼女はこのエリアに居るモンスター達を見て腰を抜かしてしまった。
なので、彼女を背負って草原エリアを俺は全力疾走していた。
────モンスターが放ってくる魔法や斬撃、近接攻撃を避けながら。
「何で避けれるんですか、浦島さん!?」
「コイツ等の攻撃を避けれる位じゃなきゃ、深層は生きる事すら難しいからな!」
まぁ、俺は第1層の奴等の攻撃なら、当たった所で基本的にはスキルのお陰で大丈夫だけど。
「おっ、珍しいな。シン・ゴードがお前さんをお出迎えしに来てくれてるぞ。」
「七つの大罪を司ってるって噂のヤギモンスターじゃないですか!!最悪のお出迎えでしかないですよ!?」
「まぁな!それにアレは色欲タイプの奴だから、俺達の両方を犯しに来てるぜ?」
「Hなのは駄目です!
「安心しろ、捕まりゃしない!」
いやぁ、良い反応するね、この子。
喋ったら反応が返ってくるのが、これ程嬉しい事とは思わなかったな………
「ほら、ミサイルベアも親子で手を振ってるぞ?可愛いね。」
「身体の至る所からミサイルを撃ってる事を除けば本当に可愛いですね!!」
まぁ、身体の色んな所にミサイルの発射口があるからな、あのクマ。
しかも、鼻や口の中からもミサイル出るし、何なら目もミサイルになるぞ。
「おお、レールガンバッファローも居る。今日も元気に喧嘩してるなぁ………」
「目に見えないスピードで突撃してる上に、衝撃波が凄いんですけど!?」
「アイツ、磁力を操れるんだけど、そのせいで身内で喧嘩する時は外敵と戦う時より強くなっちゃうからな………」
酷い仕様だよな………
まぁ、その分珍しく共闘する時は余計に厄介な奴等になるけど………
「じ、地獄です………想像以上に地獄です。第1層でこんな酷いんですか!?」
「まぁね。第2層の奴等は此処に居る奴等の3、4倍位は強くなるぞ?」
「ひぇ〜!?」
インフレが酷いバトル漫画みたいになってるからな、深層のモンスター。
「よし、そろそろ第一層と下層の中間地点に着くぞ!」
「やったぁ〜生きた心地がしなかったですよ、もう!」
「はは、まだまだ洗礼は続くぞ!」
彼女を拾った場所へと辿り着くと、そこは高い壁が立ち塞がっていた。
下層から深層へ行くには、この壁というか崖を降りていくしかない。
まぁ、下層まで来れる奴等なら、それ位は問題にならないだろう。
他に問題があるとしたら………
「此処はあの沢山居るプテラノドン、ミリオンプテラの巣なんだよ。」
「一難去ってまた一難ですか!?」
君は3、4難くらいだろう?
「あの翼竜、無駄に繁殖能力が高くてな。1匹見たら、100匹位は居るんだよ。」
頭から放ってくる斬撃は其処まで強くないのが幸いだけどな。
「正直、構ってる暇は無いからな。少し使うとするか。」
「何をです?」
「魔法とスキルだよ、お嬢ちゃん。舌を噛むなよ、【硬化】&〘
「はい、到着。」
「えっ、も、もう登った!?」
久し振りに使ったけど、やっぱり疲れるな。
やはり、俺には魔法の才能は無いらしい。
続く
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