第3話 久し振りな文明機器
第3話
よし、助けるなら先ずは!
「ほら、消えろ翼竜共!【
彼女に群がろうとしたり、斬撃を飛ばそうとしているのプテラノドンを逆に切り裂いていく。
斬撃を使うなら斬撃耐性くらいは付けろよ、全く………
「よし、確保!」
落ちていくプテラノドンを足場にし、落ちてくる彼女を確保する。
────もしかして、コレはチャンスなのでは?
今の状況なら、アレが簡単にやれるのでは?
────なら、やるしかねぇよな!!
「親方!空から女の子が!!」
うんうん、一度は言ってみたかったんだよね、コレ!
異世界だとちょくちょくあったけど、現実世界だと二度と縁がない光景と思ってたからな…
「おっと、無事を確認しなきゃな。大丈夫かい、お嬢ちゃん?」
────おや?反応が………
「ありゃま、気絶しちゃってるな………」
まぁ、無理も無いか………
紐無しバンジーやってた様な物だしな………
「はてさて、どうした物か………」
女の子の扱いって現実世界だと面倒なんだよなぁ………
異世界なら倫理観がベリーハードだから、色々と楽は出来たんだけど、現実世界は下手したら即セクハラだからな………
「ん?コレは………」
彼女が落ちてきた天井の方から、何かまた落ちてくる気配がしてきた。
しかし、生物的な気配じゃないな………
ゴーレム種か?いや、だったら敵意もあるだろうから………
「はぁ!?ら、ラジコン!?」
何か小さいプロペラみたいなのが沢山付いてるのが落ちてきたぞ!?
いや、普通に飛んで降下してるのか?
それにしたって、こんな所にこういうのを飛ばしてるのか、外の奴等は………
「技術の発展は凄いなぁ、全く………」
思い出したぞ、確かドローンって奴だな!
しかも、よく見ると細部にミスリルを使ってるな、コレ………
まぁ、全体の5%くらいっぽいが、それでも贅沢な仕様だ。
異世界だと鉱山をめっちゃ潜るか、わざわざミスリルゴーレムの生息地まで行ってシバきまくるしかなかったからな………
「………待てよ?ドローンって確か!?」
か、カメラとか付いてたよな!?
という事は、あのドローンも今撮影中か!?
「流石に素顔を撮られるのは恥ずかしいし、もう遅いかもしれんないけど………」
俺は愛用の仮面を取り出し、急いで着ける。
まだ映像作品デビューする準備は出来てねぇんだよ、俺………
「コレでよし!」
いや、良くない。
結局、女の子をこれからどうするかは全く解決していない。
果たして、どうした物か………
「────閃いた!」
もし、このドローンが現在進行系で撮影してるなら、俺が変な事をしていない証明になるのでは!!
いや、撮影してなければ無駄な足掻きだよな………
「まぁ、賭けるしかないか………」
もし、問題になったら、全力で謝ろう。
異世界で培った元勇者の全力土下座を見せ付けてやろうではないか!
よくパーティーの女性陣達にやってたのが懐かしいよ、全く………
最後の1年間なんか、小学生くらいの少女にすら惜しげもなく土下座かましてたからなぁ………
元気にしてるかなぁ、あの子………
他の奴等は………まぁ、心配するだけ無駄な奴等だし、大丈夫だな!
「う〜ん、自動でついて来る機能とかあるのか?いや、聞いて応えてくれる機能とかは流石に無いか。仕方ない、ちょっと揺れるかもしれないが………」
コイツを入れれる様なポッケはないし、アイテムボックスに入れて大丈夫なのかも俺にはよく
だから、紐を取り出して………
「コレでよし!」
紐でドローンを頭に括り付けてみた。
これなら多少は揺れるが、落とす心配は無いだろう。
本当なら手で持つ所なのだろうが、今回はこの女の子も居るしな………
「じゃあ、お嬢ちゃん。ちょっと抱きかかえるが、後で訴えないでくれよ?」
続く
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