第20話僕は楓の姉に会う

それから、僕たちは、警察に事情を説明してた。


それから僕は楓を、自宅まで、送ることにした。


「水族館楽しかった。嫌な目に遭ったけど、それは、忘れよ?」

楓のフォローが、僕には嬉しかった。


「ありがとう。僕も楽しかった。」

笑顔で僕は、答えた。


「そうそう、私のお姉ちゃん、結構変わった人だから、気をつけて。」

楓が忠告する様に言った。


「変わった人? どう変わってるの?」


自分の姉を変わってるのと言う。楓が言うぐらいだから、相当の変人かもしれない。



「男子と、距離感がバグってると言うか…それで、友達と揉めたりして結構…喧嘩したり。」


「それって人懐こいって事? それとも、浮気性とか?」


「浮気性ではないよ。逆に一途なんだけどね。ただ、それで彼氏に誤解されて、喧嘩になって、その時に、一ノ瀬君に助けられたって事みたい。」



「なるほど…優しいから勘違いされるって事なのかな。男子に。」


「そうかなのかな…確かに私と違って、男子には、優しいかも。お姉ちゃん目つきが、キツイって言われてるけど、優しいギャップがモテるみたい。」

 

本に書いてあったな。それをギャップ萌えって言うらしいね。

楓の話を聞いて、僕は、お姉さんに興味が湧いた。


「楓は僕に優しいけどね。」


他の男子にも、優しいと嫉妬心で大変だ。僕は結構嫉妬深い。


「ここだよ。」楓が言った。


マンションだ。結構…と言うか、かなり豪華なマンションだな。


とにかく高い。まるで塔のようだ。


楓の後に僕はついて行く。

ついて行きながら、僕は、楓が別世界の人間に思えた。


楓がドアを開けて、入ってと言った。


僕はお邪魔します。と入ったら、マンション内の広さに、僕は、目が飛び出るんじゃないかというぐらいに、お驚いた。


ごくっと唾を飲んだ。貴婦人が出てきそうな、神秘的な、お屋敷かと思うほど豪華だ。


僕が驚嘆していると、楓が帰ったよ、一ノ瀬君連れてきた。そう声をあげた。


どっどっ、足跡が聞こえた。


そこから現れたのは、凄い美少女だった。

楓の姉だと、すぐにわかった。


目つきがキツイと言っていたが、確かに怖さを感じさせる。それと同時に美しさも感じる。

そしてモデルのようなスタイルの良さ。


初めて会うわけじゃない。しかしあの時は、人に興味がなかった。


今はそうじゃないことを、僕は実感した。

「おー、会いたかったよー。あの時はありがとう。」


彼女が抱きついてそう言った。僕は緊張して、固まった。楓の言う通り…そのままの人だな。


「ちょっと、お姉ちゃん、一ノ瀬君が驚いてるから、離れようね。」


楓が割って入る。


「ごめん、嬉しくてつい。一ノ瀬君よろしくね。私陽葵って言うの。ひまりって呼び捨てで良いよ。」

そう彼女の姉は言った。

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