第6話デート?の約束
勇人はガタイのいいスポーツマンみたいな感じだ。華奢な麻美とは対照的だ。
僕は少し人に興味が湧いて来たのか、見た目に関してもちょっと気になるようになった。
じゃあ今度遊ぼうぜ。と言い、彼は立ち去った。
ふぅ…ため息を吐き僕は、周りの視線が気になり始めた。
そこで僕は、授業に少し集中することにした。今まで適当に受けてたけど…これからは少し勉強に身を入れるか。
授業に集中して疲れた僕は、すぐに帰宅の途についた。
しばらく家でのんびりしていたら、スマホから音がして、すぐに確認すると、楓からだった。
一ノ瀬です。
橘です。一ノ瀬くん今週の休み空いてる?
うん、僕は休みの日に予定なんてないから。
ふふ、なら良かった。前私の行きたいところに、行ってもらったから、今度は一ノ瀬くんの行きたいところに行こ?
と彼女が誘ってくれた。
僕は変わりたいと思ってたので、その誘いにはい。と答えた。
じゃあ一緒に行こう。一ノ瀬くんは、どこに行きたい?
本屋かな…そこにしか行きたいと思わない。
僕は正直に言った。
そっか、じゃあ本屋に行こ。私にもおすすめの本教えてね。
と彼女が優しく言う。
分かった。いいよ。電話だとやっぱり緊張は薄まる。けどそれでも喉がカラカラになる。
あ…言い忘れてたけど、麻美は今週彼氏とデートみたい。なので私と2人きりになっちゃうけど、大丈夫?
楓が心配そうに聞いた。
それって…デートなんじゃ…僕と?
いやいや、僕は頭を抱えた。
深呼吸をして、答えた。
そっか〜残念、でもいいよ2人でも。と僕はちょっと声が上擦って言った。
んー? ちょっと声が変だったぞ〜。と楓がからかうように言った。
しょうがないじゃん。緊張するんだよ。僕は言う。
そっか、でもね…私も緊張してるよ?
と彼女が言う。
男の子と2人で買い物初めてだもん。
楓が言い、僕も初めてだよ。と言った。
ふふ…じゃあ今週の休み、楽しみにしてるね。
うん、僕も。それじゃと彼女との通話を終えた。
うわ…まじか…今でも信じられない。僕が女の子と遊びに行くなんて。
本屋に行くなんて…違うとこにしとけば良かったかな…映画館とか。
でも、当日になってキャンセルとか、僕や彼女が具合悪くなったりしたら?
だからまだ、喜ぶのは早い。
喜ぶ? それって…僕は彼女に好意を持ってるってこと?
僕は戸惑いを覚えた。あくまで友達として、仲良くしてくれてるのに、好きになってしまったら?
その時僕はどう彼女と接していけばいいんだろう?
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