逆になった世界
ある日、男が自分の部屋で時計を見ていた。しかし、その時計の針は逆に回り、時間は進むどころか遡った。男は驚いたがどうしようもない。窓から外を見ると、逆さに歩く人がいた。人々は頭から地面に向かって歩き、逆さにしゃべり、逆さに自転車に乗っていた。
男は部屋を出て街に繰り出したが、逆さになった街はますます不思議だった。信号機の色は逆の順に変わり、車は逆方向に進み、人々は逆さに店から出てきた。男は混乱し、どうすればいいのか分からず、ただその光景を眺めていた。
そして男は突然、自分も逆さになっていることに気づいた。彼は上下が逆さになり、左右が逆さになり、前後が逆さになり、裏表が逆さになっていた。しかしすぐに、それは彼にとって普通のことになった。
男は逆さまの世界で新しい生活を始め、逆さまのルールに従った。彼は逆さまの言葉を話し、逆さまの仕事に就き、逆さまの友達を作った。そして、彼は逆さまの世界で幸せに暮らした。(終)
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