第291話 共闘
援軍が集まって約一カ月この間に色々あったが今では皆が協力して訓練するようになり来た当初補給部隊にやられてしまったドワーフ軍の精鋭も来た時の雰囲気は抜けて歴戦の戦士の雰囲気を纏っていた。
「ナイト殿少しいいか?どうやら敵側と思わしい怪しい動きがあったと連絡があったのだが」
ナーゼが少し緊張した面持ちで話しかけてくる。
「連絡ありがとうございます。詳しく話したいので少し移動しましょう」
俺とナーゼの動きに気づいたのかボーナス隊長もこちらに来たので一緒に作戦室に向かう。
作戦室に入るとそこには様々な本がところ狭しと置かれテーブルには周辺の詳しい情報を記された地図が置かれており色々な所にメモが記入されている。
「それで、どんな怪しい動きがあったのか教えてもらっていいですか?」
「もちろんだ、この地図を使わせてもらうぞ。こちらが入手した情報では現在地から南西の方向に多数のモンスターが一箇所に集結していて通常ではあり得ない行動をしているそうだ」
「通常ではあり得ない動きとはどういうことですか?」
「そうだな、モンスターの中にも相性やテリトリーなどがあって多数のモンスターが争うこと無く集まるということがあり得ないのだ、だからこそこれは人為的ななにかの力が働いているのではないかと考えられている。そして今そのような動きを取るようなやつがいるとしたら」
「……間違いなく第一王女の仕業でしょうね、おそらく色欲スキルの力の一端でモンスター達を操って手駒にしているのでしょう。あちらはこちらと違って三人だけですから、それをモンスターを使って穴埋めするつもりなのでしょう」
「ならばそのモンスターの相手は我々が担当しよう。ナイト殿のおかげで皆のレベルが一段も二段も上がって逞しくなったからな。もちろんボーナス隊長の部下の皆様が我々を未熟だと教えてくれたおかげでやる気が上がったのが一番の要因だが」
「とんでもない、皆様が強くなろうと努力をしてきた結果がいまなんです。我々はそのきっかけを作ったにすぎません」
「ははは、そのきっかけには感謝しかありませんな。ぜひこたびの戦いでは一緒に協力してほしい、見たところ最近は一緒に新たな戦術を組み立てている様子ですし、共に戦うことできっとこれからこちらに攻め入ってくるモンスター共に負けることはないでしょう」
「そうですね、我々が手を取り合い協力すれば勝てぬ相手はいないでしょう。ぜひこちらからも共闘を願いたい」
この援軍の協力は嬉しい限りだ。この人達が協力したらモンスター達の方が可哀想に思えてくるのは内緒にしておこう。
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