第285話援軍と援軍?2
「ぷはっ助かりましたナイト様、ウルフのみなさん実際頑張ってくれたので約束通りブラッシングしてあげないと」
ウルフ達からのじゃれ合いからティナを助け出し俺も一緒にブラッシングを横で始める。
「ティナのおかげで援軍が来てくれるのは嬉しいんだがドワーフ王のいう助っ人というのが気になるな、あの人のことだから適当なやつを送ることはないと思いたいんだが」
「そうですね、……あの方はきっと頼りになる援軍を送ってくれると思うんですが、私も誰が来るかまでは分からなくて」
ティナとマッタリとブラッシングを始めてやっと終わるかなと思ったころ周りが騒がしく成り始めたことに気づき、騒がしくなっているところに向かうとそこには
「う〜ん確かに手紙の送り先を見るとこの辺りだと思うんだけどなーお前らはどうだ?近くにナイト君は見えないか?」
「こっちの方には見えないですよ隊長、しかし早く見つけないとせっかく倒して来たモンスターの鮮度が下がっちまうよ」
騒ぎのする方にいたのはボーナス隊長率いる補給部隊の懐かしの面々だがみんな見るからに体格や顔つきが全く変わっているように見えた。彼らは別れてからも、もしかしたら食料確保に磨きをかけ己をいつの間にか鍛えていたのかもしれない。この姿を見たら最弱だったころが嘘のようだ。
「お~い、ボーナス隊長こちらですよ〜」
俺は、こちらを探しているであろうボーナス隊長に向って声をかける。
こちらの声が聞こえたのかすぐさまこちらに振り向きなんとも嬉しそうな顔で反応してくれた。
「いやー無事に会えて良かった。ティナ様からの連絡を知りすぐさま王に進言し代表して我ら部隊が援軍として駆けつけたんだ」
「こんな遠いとこまでわざわざ助けに来てもらえて感謝するよ、それにしても以前とは見違えたな。体格もまるで変わって強者の風格を漂わせるぞ」
「いや〜ナイトさんと別れた後もモンスターが食料にしか見えない日々が続いていつの間にかこんな風になってしまって、今では一目置かれる存在にまで成長しましたよ。それでこちらに来る際になかなか美味そうなモンスターを何体か狩ってきたので良ければこれを使って」
「そうだな、せっかく来てもらったんだしここは久しぶりにみんなに食事を奮わせてもらおうか!作っている間はそうだな〜順番になってしまうが、この拠点には特製の入浴施設を作ってあるから入ってさっぱりしてきたらどうだ?」
「そっそんな俺達なんか広めの場所を貸していただけたらナイトさんに教わった技術で入浴させますから」
「せっかく来てくれて疲れさせたら意味ないだろ?それにここはその、女子も多いからな……身だしなみだけでも整えておいたほうがいいだろう?これから一緒に戦う仲間なんだから」
「ナイトさんがそこまで言ってくださるならお言葉に甘えさせてもらおう。それでだが、ナイトさんも知っている顔のやつがどうしてもナイトさんの手伝いをしたいというのでなにかさせてやってもらえないだろうか?」
ボーナス隊長がそう言うと、後ろから確かに覚えのある顔のメンバーが顔を出し整列した。
「ナイト様お久しぶりです。自分らは以前、ナイト様より魔法技術を教えてもらい今ではこの力で部隊を支えれるよう頑張ることが出来るようになりました。本日は、少しでも新たな知識など覚えることが出来ればと思い手伝いをさせていただきたいのですがよろしいでしょうか?」
そこにいたのは以前ブロックなどの魔法技術を教えた面々達だった。彼らも以前と違い確実に成長が見られるのが一目見て分かった。
「分かった、人数も多いし手伝いがいるのは歓迎だし一緒にしてもらっていいか?」
「はい、喜んでお手伝いさせていただきます」
「それと、俺はお前らの上司でもないし言葉遣いもそこまで気にしない、あまりにひどいのは別だがな。一緒に戦った事もある仲なんだ、もう少し気楽にいかないか?これからまた戦う仲間なんだから」
「ナイト様がそれでよろしいなら、俺達が断る理由はないです」
「よし、決まりだな!それじゃさっそく下ごしらえからやっていくぞ、お前らの成長した姿を見せてもらおうか」
そこからは狩ってきたモンスターを見せてもらい協力しながらみんなが食べる料理を作るのであった。
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