第284話援軍と援軍?1
みんなで、戦いに備えて数日が経ち昼間近になり休憩しようと思い拠点に戻ると懐かしい顔?がそこで待っていた。
「あっ!ナイト様お帰りです、リルがナイト様の帰りを待っていたです」
俺を待っていたのは以前テイムしたウルフのリルだった。リルは領地の方で色々やってもらっていたのだがなにかあったのだろうか?
「久しぶりだなリル、お前がここに来るということは領地でなにか問題でも起きたのか?」
リルは俺の問いに対して特に反応はしないので領地でなにかあったわけではないようだ。一体どうしたんだろうと考えていると後ろから声が聞こえてきた。
後ろから聞こえてきた声の主はティナでマリアと一緒にこちらが向ってくるがその姿は泥にまみれ服はボロボロになっていた。二人の修行の激しさが垣間見える。
「リル来てくれたのですね、無事に頼んだことはしてもらえたのかしら?」
リルはティナに近寄ると首を前に出し、首輪にくくりつけていた手紙を差し出した。
「……よかった、これで少しでも状況がよくなればいいのですが」
俺は、なにが起きてるのか分からず呆けているとそれに気づいたティナが駆け寄り、手紙をこちらに差し出してきた。俺はその手紙を確認するとティナを再び見た。
「勝手なことをしてごめんなさい、でも私も今の状況を黙って見ていられなくて」
俺は、ティナに近寄り頭を撫でる。ティナは不思議そうな顔をするがすぐに顔を赤くしながら嬉しそうに微笑む。
ティナはどうやらリルを使って援軍の要請を今まで関わりを持った人たちにしていたみたいだ。その中にはボーナス隊長率いる補給部隊の名前もあった。彼らとは暫く会っていないが、今回補給部隊として助っ人に参加してくれるらしい。それと、ドワーフ王からも助っ人を送り出したので、遠慮なく使い潰すくらいの気持ちで使って欲しいとの内容が書かれていた。
「これに書かれているドワーフ王からの助っ人についてティナはなにか知っ……ている…かい?」
俺は、ティナに手紙の内容について改めて聞いてみるとそこにはモフモフに包まれて苦しそうにしていたティナがいた。
「うぷっちょっちょっと待っ…待ってください、ちゃんと約束通りみなさんをブラッシングしますので順番に並んでください」
いつの間にかリル以外のウルフも集まっておりティナを取り囲みいまかいまかとブラッシングをしろと駆け寄っていた。
その姿を見たマリアは先ほどまで疲れ切っていた顔をしたのにティナがウルフにもみくちゃにされている姿を見てお腹を抱えて笑いを堪えながらプルプルと震えていた。
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