第279話覚悟
女性陣全員が浴室に行ったことで一息ついて先程のことを改めて考えてみると不安になってきた。
ディスはまだ幼いし体もまだまだ成長前だから一緒に入るのはセーフだよな?もし、みんながアウトだったらまた考えよう。
「さて、それじゃ話し合いといくか、お前特製の部屋もあることだしな」
俺は頷くと、自分で作った訓練場へ向かっていく。
「それにしてもこの訓練場のステージに付けた自動修復機能は素晴らしいな。多少壊れた所で魔石を補充しておけば次の日には直っているのだからな」
「そうだろう、これはリザと少し前に一緒に開発してやっと最近完成した自慢の逸品だからな。まだ試験運用が足りないがこの様子なら大丈夫だろうがいつでもメンテナンスはするから言ってくれ」
「そうだな、訓練次第では使うことが増えるだろうからその時は頼むことになるだろうが。さて、本題に入るか……お前は実際どうするつもりだ?分かっていると思うがこれから戦う相手はティナの姉二人だ、たとえ因縁があろうともことと次第よっては殺さなければならないかもしれないがその覚悟はあるのか?」
「………殺す覚悟か、正直分からないのが本当の気持ちだ、それに今までしてきたことを考えるとこちらで殺さなくても裁判とかしなくても内密に処刑になるんじゃないか?まー王族ってことも含めると裁判すらあるかどうか」
「あちらは、こっちと違って遠慮なく殺しに来るぞ?殺しに来る相手を殺さずに取り押さえることは、相手の数段上の実力が無ければ厳しいぞ」
「それは、そうだな。だけどやるしかないからな、たとえ今は実力に差があるとしても、俺は一人じゃないから大丈夫だ。みんなで手を取り合えばどうにかなるさ」
俺はみんなの顔を浮かべながらこの先も楽しく過ごすためならどんなことでも乗り越えることが出来るだろうと静かに笑みを浮かべた。
「ふっふふ、ふはははどうにかなるか。そうかそうか、お前のその顔みたら俺もどうにかなるんじゃないかと思えて来るな。良いものだな、それだけ信頼できる仲間いや家族がいるというのは」
ユリウスは高らかに笑い俺の背中をビシバシと遠慮なく叩いてくる。
「それなら、俺に出来ることはお前が死なないように鍛えることだけだな。俺以外にも実力のあるやつはいくらでも紹介してやる」
俺はみんなが出てくるまてユリウスと倒れるまで肉体での話し合いをした。
「まさか2人とも私たちが来るまでバカみたいに戦って立てなくなったっていうの?まさか立てないからって私たちに洗ってもらうつもりじゃないでしょうね」
湯上がりでこちらを探しに来たリザがこちらを見ながら呆れ顔でため息をつく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます