第276話姉妹
「そうだ、無理に倒す必要はない。やつは一人こっちはまだまだ仲間がくるんだから足止め出来れば充分だ、とにかくやつがここから逃げ出さないように出来れば必ずこちらが最後には勝てるぞ」
おーなかなかいい具合に指揮とってる人がいるじゃん、確かにこの状態なら無理する必要もないし逃さなければこの人数ならもしかしたら。するとユリウスに気づいたのか指揮をしていた人がこちらに駆け寄る。
「ユリウスさんわざわざすいません、こんな場所まで」
「なに、構わない。それより状況はどうなっているんだ?」
「それが今暴れているやつはどうやら錯乱状態でまともに会話ができる状況ではなく、ですが放置してしまうと被害が拡大する可能性が高く何人かで取り押さえようとしたんですが……」
「なるほど、あっちが想定以上に強かったから今度は引き止める作戦に変更して人数をとにかく集めたわけだな」
「はい、どうやらここ最近の騒ぎの犯人があいつではないかと話も出ており捕まえて事情を聞けるならと」
「悪くない判断だ、ここには力を持ち余してるやつが、山程いるからな」
「ですが、ナイトさんあなたも来てくれたなら心強い。どうかあなたの力も貸していただきたい、あなたの戦いは先日拝見させていただきました。あなたがいればやつに負けるなんてことはないでしょう」
「ここに来た以上手はもちろん貸すつもりだ、それにここからでもわかるよ。やつには、こちらも用があるんだ、俺がやつのそばに行ったら周りのやつを下がらせて欲しい。余計な被害が拡大するのはみんな損だろ」
「分かった、あんたがあいつのとこに行きしだいみんなを撤退させる。だがいつでもサポート出来るようにみんなであんたを見守らせてもらう」
「見るのは構わないが、巻き込まれないようにだけは気をつけてくれよ。さすがにあいつ相手に周囲に気を配る程の余裕はないと思うからな」
さっそくあいつの前に行く前に全身を強化しておく。
「よし、一気にやつの前に突っ込む。みんなを退けてくれ」
「お前ら今からナイトさんがそいつの前に突っ込むぞ、怪我をしたくなければ下がれ下がれ」
「おいあの雷光が突っ込んでくるぞ、巻き込まれたらタダじゃ済まねーぞ。にげろー」
雷光って俺のことかな?まーあの時雷系統使ったしそう言われても仕方ないのかな?だけど、あの時の戦いでコツは掴んだから雷以外もいずれは……
「この前は何も相手出来ずに悪かったな、今度はしっかり相手させてもらうぞ」
「グキッグギギおっおレがざっざいぎゃうなんだ、おれはだれにもまげない」
錯乱か、確かに俺のことも理解できてないようだし、なにかあったのか?
「まったくようやく見つけたわ、は〜見つけたのはいいけど暴走してるわね、まったくめんどくさいったらありゃしないけど。まさかこんなとこであの子を見つけるとはこれも運命ってやつかしらね、聞こえているのでしょう?出てきなさいティナ、久しぶりに姉妹揃ってお話しようじゃない」
どこからか分からないがなんとティナの姉がここに来ているらしく、しかもあのバカの関係者らしいことが予想出来る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます