第269話三馬鹿の末路2
「おい、見つけたぞ。こんなところをのんきに歩きやがって俺たちがどれだけお前らを探していたと思う。んっ一人は見かけねぇやつだが、あの女はどうした?俺達に飲ませた薬の治療薬をよこしやがれ」
「あっもしかしてこの前ナイト様と決闘して、負けたからヴィオラさんに罰として薬を飲まされた三馬鹿の方ですか?」
三馬鹿と言われてもちろん我慢なんて出来るわけなく顔を真っ赤にしながらフォクシーがマリアの胸下めがけて手を伸ばしてくる。
「本当話に聞いていた通りの方ですね、まったく女の子に手を出すなんて最低ですね」
フォクシーは完全に捕まえたと思ったのか下卑たる笑みを浮かべるが、マリアが一歩下がったことでフォクシーの腕が伸び切ったところを逆に掴んで下に向って引き寄せることによってフォクシーのバランスを崩しいとも簡単にフォクシーを制圧する。
「くっ離せこのっこのチクショウおい、お前らなんとかしろ」
フォクシーはクロに視線を向けながら叫ぶがそのクロはというと
「また会ったんだな、おいらはクロ。この前は乱暴にしてすまなかった。だけど君を一目見て気になっていたんだ、出会いは最悪だったかもしれないけど反省するから友達からお願いしたいんだ」
ギースは呆れ顔でクロを見ながら手を目に当てていた。
「この前ディス達に乱暴しようとした奴らですね。ディスはちゃんと覚えています。それに、ナイト様がしっかりお仕置きをしたと言ってましたから反省出来たのは偉いと思います」
クロはディスに覚えてもらっていたことが嬉しかったのか感動しているが俺は知っているディスは素直だからこそ正直に言い過ぎてしまうのだと。
「でも、反省してもヴィオラは決してあなたを許すことはないです。リザにも被害が出た時点であなたたちはこうなる運命だったのです、だから治療薬を三人には渡さないのです。その斑に禿げた姿は悪さをしたあなたにピッタリなのです。ディスも仲間に手を出すやつは大嫌いです」
あー思い切り言っちゃったな、言われたクロは目をパチパチとしながら段々と涙目になっていってる。そんなクロをギースが肩を叩きながら慰めている。
「そんなガキと友達からだ?昔からだが本当にお前はなんでそんなツルペタにしか興味ないんだよこのガキ好きが」
「ツルペタなんかじゃないです。ディスだってちょっとは成長してるです。街の人から串肉もらったり大きくなったねとか言われてるです」
ディスは真面目な顔をしながら、フォクシーに向ってまだまだ未成熟な胸を張って改めて口を大きく開きながら宣言した。
「ディスだってもう少ししたらみんなが振り返ってしまうくらいのバインバインになってやるです」
「ふははは笑わせやがる、ドワーフでバインバインなんてなれるわけねぇだろ。やっぱりガキだな、叶わない夢をみて腹がねじ切れそうだぜ」
「ディっディスは……ディスはうっぐすっディスは絶対おっぎぐなるでずっぐすっ」
「ほらほらどうしたぐすぐすって言って自分だって叶わない夢だって分かってるから泣くんだろ?あっツルペタ〜っとお前らは油断し過ぎなんだよフォクシー・パレード」
フォクシーがナイトと戦った時に使った時に分身を繰り出す技だ。マリアに拘束されながらも魔力を密かに高めていたようだ。
「だれが油断しすぎですか?あなたをこうやって拘束してるんですから魔力の高まりとか隠そうとしても丸わかりです。それにナイト様と共にいる私が弱いとでも?」
マリアはフォクシーの出方を確認するやいなや修行で新たに得た技を披露する。
「マルチロックフルバースト」
マリアが技名を唱えるとマリアを支点に4属性の魔力玉が浮き上がりマリアの周りを回りながら周囲を確認するように動くとターゲットを捕捉したらしく空中に止まり八人のフォクシーめがけて一筋の閃光が全てのフォクシーを貫いた。
「ガハッくそっなんなんだよお前もあのガキと同じくバケモンの類かよ。チクショウなんでこうなっちまったんだよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます