第268話三馬鹿の末路1

「クソっなんで俺達がこんな目に遭わなきゃならねぇんだ、それもこれも全部あのクソガキのせいだ」


 昔からの馴染のある酒場の隅っこで3人で今日もまた朝からグダグダと飲みながら何度目かわからない愚痴をこぼしている。


「兄貴俺たちはこれからどうしたらいいんですか?今まで側で支えてくれていたツレも昨日の夜に帰ったら部屋の荷物と共に消えちまっていて」


「俺も今まで遊んでいた女たちがもう会わないって言って俺の周りからどんどん人が消えちまったんだ。あー一度でいいからまたあのちびっこに会いたいんだぞ」


「おい、酒だ酒が足りねーぞ。親父次の持ってきてくれ」


「次の酒だー?フォクシー次の酒が欲しいってならいい加減溜まったツケを払ったらどうだ?そしたらいくらでも金を払う限りはてめぇみたいなクズに成り下がったやつも客として見てやるよ」


「うっせぇー俺らはクズなんかじゃねー、全てはあの試合でインチキして勝ったクソガキが悪いんだ」


「いんやあれはインチキでも何でも無かったぞ、まっ最後はあの坊主も自分の力をうまく扱いきれなかったのかなにが起きたのか分からず呆然としていたがあいつは確実に闘技場で名を上げるな。いやすでに何人かはあいつをチェックしてる輩もいやがる」


「そんなもん認められるわけねーだろ、あの試合で俺たちはここまで登ってきたのに一回の敗北で全てを失ったんだぞ」


「いや、違うだろ。そもそも決闘のきっかけはお前らがあいつのツレに手を出したからだろ。そのへんの話も街の連中はみんな知っているから離れていったんだ」


「うるさいうるさいうるさい、俺らは、何も間違ってなんかいねー。あいつをぶっ倒して俺らが正しいことを証明してやる。おい、今すぐやつのとこにいくぞ」


 フォクシーは、二人を連れて再びナイトに挑みに向かう。勝者こそ全てだと言わんばかりに目を血走りながら酒場を出ていった。


「バカ野郎が、ここで反省して一からやり直せばまだやり直せたかもしれんだろうに」


「おい、あいつらはきっと近くの宿屋を拠点にしているはずだ。虱潰しに探していけば必ず見つかるはずだ」




「さー無事に新しい拠点を手に入れたことだし、色々買い出ししにいかないとですね、この前の試合のあと街の人から歓迎されて色々サービスしてくれるし」


「ですです、街の人は優しいです。この前はディスに串肉を分けてくれたです。ディスが小さいからもっともっと大きくなりなよって」


「ディスはこの小ささが可愛くていいのよ〜うーん」


 リザ、ディス、マリアの三人で買い出しに今日はでていた。先日探せなかった新たな拠点もナイトの活躍によって色々紹介してもらえることになり三日前に契約して昨日は、ナイトお得意の魔改造で快適過ぎる拠点になりつつあり、三人は足りないものを買いに来ていたのがそこで三馬鹿に出会ってしまう。






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