第260話新薬
「おいっいたか?あいつら絶対この近くにいるはずだ、女とガキの足で遠くまで行くことは出来ないはずだ」
「畜生あの女とガキ共を見つけたらただじゃおかねーからな」
「う〜チクショウせっかく今夜は嫁とハッスルして子作りの予定だったのにわけのわかんねータタナクナールとかフザけた薬をぶっかけられたせいで全く反応しやがらね〜」
「黙れ、お前はまだ嫁がいるだけマシだろ、俺を見てみろ。せっかくこの前毛並みをキレイに整えたばかりなのにハエナクナールとかって薬のせいでところどころハゲになっちまって女を呼ぶことさえ出来ないんだぞ」
裏路地の更に奥のゴミだめに身を潜めながらリザ達三人は自分達を血眼になって追いかける獣人達から逃げていた。
「は〜やっと行きましたね。全くしつこいったらありゃしない、先に突っかかって来たのはあっちだというのに。ま〜私たちもやりすぎたかもと思うとこはあるけど」
「それにしても、この薬は助かったわ。ありがとうヴィオラ完全に私達の匂いが消えたおかげで逃げることが出来たから。代わりにゴミの中に隠れてたからゴミまみれの生ゴミ臭が」
「この匂いも無事帰ったら体を洗って消臭マックス改を使えば大丈夫」
「あの消臭薬そんな名前だったのね、しかしヴィオラはまたとんでもない薬作ってたわね」
「あれは原液だったから、本来は適量に薄めて使うことで女性のボディーケアーに最高の薬になる予定だった」
「えっなにそれ、初めて聞いたんだけど出来たらわけてくれるわよね?」
「まだ改良の余地あるからもう少し待って」
「はー大人の女の人は大変なのです。ディスはまだまだツルツルなので心配いらないです」
「ディスもいずれわかるわよ。いい女になるにはやることいっぱいあるんだから」
「それにしても困ったわね、このままじゃナイト様に頼まれた拠点探しが」
「困りましたね、とりあえずナイト様と合流することを第一に考えましょう」
「そうです、困った時は報連相ってナイト様は言ってたです。」
「そうね、ナイト様は闘技場の方にいるはずだから近くまで行けばこの騒ぎに気づいてくれるかも」
「そうと決まれば早く行きましょう」
三人はゴミの中から飛び出し闘技場へ向かって走り出した。
「その三人はどこにいるかわかるか?俺たちの連れと特徴が一致するんだがっとその前にまずは治療が先だな、飲むタイプで無くて悪いが効果は保証するから使ってもいいか?」
「効果があるなら何でもいい。ヒリヒリして堪らないんだ、早く助けてくれ」
俺は、治療の許可をもらったので手持ちの回復薬を破り頭からかけた
「ブハッ鼻に入ったぐふっ……んおっさっきまで痛かったのが無くなってる。こりゃすげーな」
「効果があったなら良かった。それでだ、その三人はどこにいるかしっているか?」
「あー確かではないが裏路地の方に逃げたって話だ。だけど気をつけろよ、あんたの知り合いかは分からないがなにやら怪しい薬を使うようなんだ。何でもタタナクナールやハエナクナールとか意味のわからない薬を使うみたいで食らったやつはあれが役立たずになったり毛がはげたりとひどい目にあったやつがいるらしく血眼になって三人を探しているそうだ」
これは間違いないな、タタナクナールなんて使うのはヴィオラに違いない。しかしハエナクナールとか知らない薬が増えているな。三人が見つかってしまう前に先に見つけ出さなければ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます