第254話見てきたからこそ
闘技場に来てすぐにお決まりのパターンというか、俺達の容姿だけで実力を判断して絡んで来るやつがいいた。
「ここは、お嬢ちゃんやクソガキが来る所じゃねーぞ。ここはな闘士と言って肉体で語り合う強気者達が集まる場所なんだ。怪我をする前に帰りな」
あれっ?……思っていた絡み方と違うな、俺の予想ではティナ達をいやらしい場所に連れ込むようなことを言ってくると思ったんだが
「もうザックさんダメですよ。見たことない子を心配するのは分かりますが、その判断とか事情を聞くのは私たちの仕事なんですから。……それにザックさんは見た目があれなんですから」
「おいっあれってなんだよ。俺は怪我人が増えないように心配してやってるだけだろ?」
「ですから、それは私たちの仕事ですから、それにもし実力が危ういと感じたらザックさんに試験官として依頼しますから大人しくしていてください」
完全にこちらは蚊帳の外状態だが、女の人はここの受付嬢でザックという最初に声をかけてきた男は闘士で新入りが来ては声をかけているみたいで悪いやつではないみたいだ。
「申しわけありません、対応が遅くなってしまいました。本日はどのような用件で」
「はっはい、本日は自分を入れたこの3人の闘士登録をしていただこうと思ってきました」
「ほらっやっぱりそうじゃないかと思ったんだよ。ここに来た時のこいつの目が期待に溢れた目をしてたんだよ。ここは期待だけで来て大怪我をして人生を台無しにしたやつが山程いるんだ。そんなやつを、たくさん見て来た俺が止めるべきだろ」
「えーとザックさんでよかったですか?あなたの目から見て俺達はまだまだだと感じたと思ってよろしいですか?」
俺は、一歩前に出て3人の代表としてザックに問いかける。
「あ〜その通りだ、闘士になれば名を売ることも出来るし、今まで見たことないくらい稼ぐことも出来るだろう。だがな、最初はうまくいったとしても一歩間違えば死ぬことさえあるのがこの世界の真実だ。俺はそんなやつを増やさないために何度でも止める」
「では、試験官として俺達3人の実力がザックさんの予想を超えることが出来れば問題無いわけですね。俺達としてもここで過ごすうえで実力を確かめたかったのでぜひ試験官としてみてくれませんか?」
「ほ〜良いだろう、俺がお前達の実力をしっかり見てやろうじゃないか。この世界は甘くないことを先輩として教えてやる」
俺達は闘士として登録してもらう為に実力を試験してもらうことになった。さて、肩慣らしも兼ねて色々試させてもらおうじゃないか。ティナとマリアも早く戦いたいらしくウズウズしているのが見なくても伝わってくる。
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