第229話デート1

急遽マリアとのデートが決まってしまいガラになく緊張してしまっているが、ここで怖気ついても仕方ないので勇気をだして待ち合わせ場所に向かった。


なぜ一緒に行かず待ち合わせになったかというと、女性陣から物凄い勢いで、デートするなら待ち合わせが基本ですとなぜか逆らえば死しか見えない勢いで力説された。


城下町にある待ち合わせで有名なとこに先に行き待ってしばらくすると駆け足でこちらに向かってくる人影が見えた。


「は〜は〜お待たせしてすいません。ティナさんが中々離してくれなくて」


息を切らしながら来てくれたマリアは、ミニスカートに上はちょっとモコモコした感じのかわいい姿で下から見上げてくる。


この下から見上げてくる可愛さの破壊力はとんでもないな、俺は思わず目をそらしてしまった。


「やっぱり遅くなったこと怒ってますか?だってティナ様が私が譲ったデートなんですから、適当な格好は許しません。マリアは素材がいいのですから私としてもやりがいがあります」


この姿を見て怒ろうと思う気が起きるわけがないが理由も言えないのでマリアが不安そうに見つめてくる。


「怒ってなんかいないから大丈夫だ、あのっそのだなっとても似合っててかわいいと思う」


「えへへ、かわいいですか〜ティナ様のお人形になったかいがありました」


とりあえず、無事合流出来たのでさっそくデートの始まりである。


「うわ〜やっぱり王都だけあって凄い賑やかですね、いずれ領地もこのくらい賑わうようになればいいのですが」


「そうだな、王都だけあって置いてある品物の種類豊富だし新鮮なものだと見るだけで分かる。うちでやるなら交通網の整備に領地ならではの特産品を開発して自分たちの領地ならではの戦略を考えないといけないな」


特産品に関しては何個かプランを考えているし、将棋やオセロの始まりの地としては大会を開き、人を呼び寄せる手段も頭の中だけではあるが計画を建てているのだ。


「まだ構想中だけだが、戦略はあるから決まったら手伝ってくれ」


「もちろんです、何でもやりますからおっしゃってくださいね。さっまだまだ見るところはいっぱいありますから早く行きましょう」


マリアに手をひかれて、人混みの中をかき分けながら先にどんどん進んでいく。


「ナイト様この辺は食品とかたくさん売っているようですよ」


領地にはない食材もここにはたくさんあるので、俺自身色々目移りしてしまう。


「これだけたくさんあると、ナイト様ならまた私達の知らない料理を作って驚かせて来るんでしょうね」


確かに、これだけ食材があるなら色々新しい料理を作ることも可能かもしれない。何種類か買ってチャレンジしてみよう。

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