第213話ドワーフ王からの依頼
ドワーフ王の登場に流石に動揺は隠せず少し呆けてしまったがすぐ気を取り直し体を低くし頭を下げ挨拶をする。
「この度は我が家の収穫祭に来ていただき誠にありがとうございます。ドワーフ王に気づかず待たせてしまい申しわけございません。ぜひ今日行われる収穫祭を少しでも楽しんでもらえたら幸いです」
「これこれ、そんなにかしこまらなくて良い。それに、今回は極秘で来たのでそちらに不備はなにもないから安心せい。あとそなたには貴族としての付き合いより冒険者のナイトとしての付き合いを期待しておる」
「そういうことでしたらありがたくそうさせてもらう。改めて今回はよく来てくれました、貴族になっての初めての政なので色々拙いとこもあると思いますがぜひ楽しんでください。新作の料理も発表しますのでそちらもぜひ期待を」
「ほーお主の新作の料理は楽しみじゃな、その話を聞いてこちらに来たかいがあるというものだ。それとだなお主が以前持ってきた酒はないであろうか?もらった分は飲み干してしまい、飲んだことがあるやつらから新しいものはないかと催促されるくらい人気の品になっておるんじゃ。可能ならば今後定期的に購入出来るようにお願いしたいのじゃがどうじゃろうか?」
以前確かにドワーフ王へ特製の酒を作ったがまさかそこまで人気になるとは思わなかった。だけど、これは領地への定期的な資金獲得のチャンスに繋がるはずだ逃す手はない
「分かりました。以前作った酒は今は無いのですがさっそく作って帰るまでには以前と同じ本数をご用意させていただきます。」
「おーそれは助かるぜひ頼む、今後の取引については収穫祭が終わりある程度在庫が出来てから話そうではないか、美味なものには手間も時間がかかるものだからな」
「ありがとうございます。お時間をいただけるのでしたら必ず満足出来る品をご用意させていただきます。」
「ふむ、その言葉を聞けただけでも今回来たかいがあるというものだ。収穫祭も楽しみにしておるぞ、ま〜ワシが来てるのは極秘だから表立っての参加はせぬがお主の料理は全部いただく予定じゃ。さて、それではそろそろ挨拶を終わりとするかの、これから忙しくなるだろうし」
「それではすぐに別室をご用意しますのでそちらでゆっくりされては?そこであれば周りを気にすることもないので」
「それは助かるな、ならば部屋が出来るまでは待たせてもらうとしよう。お主もそこの三人と積もる話もあるであろう。ワシのことは気にせず話してくるがよい」
「それではお言葉に甘えまして部屋が出来るまでこちらでゆっくりお待ちください、出来上がり次第こちらのシルキーがお部屋にご案内いたしますので」
俺はシルキーに部屋の用意と案内を頼み三人と別室に移動し軽く話したのち、新たに挨拶に来た人の対応をしてから収穫祭の料理の仕上げに取り掛かった
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