第212話謎の人物

あれやこれやと収穫祭に向けて用意をしていたらあっという間に収穫祭の日がやってきてしまった。


「みんなここまでよく頑張ってくれてありがとう、その成果を今日ここで披露して領地を更に盛り上げていこうじゃないか」


「ナイト様の作る色々な料理を見たら絶対ぜ〜〜ったい気に入る人が山程いるですから大丈夫です」


ディスが大きな声で励ましてくれた。俺自身、今回の収穫祭で出す料理には自身があるので大丈夫であろうと考えているが、新米貴族の俺が初めてやるイベントにちょっかいを出そうとするやつがいるかもしれないから要注意だ。まだティナとの婚約は内密なのも不安材料の一つだがその時が来たら来たで対応しよう。


「ナイト様、ナイト様にお会いしたいと言う方がこちらにいらしていますがどうなさいますか?」


シルキーから早速客が来たとの連絡がきた。ついに収穫祭の始まりだ、まずは来てくれた客をもてなそう。


「来てくれたお客様は通してもらっていいかな?まだ収穫祭の始まりまで時間はあるからできる限り挨拶をしていきたい」


「分かりました、それでは応接室まで四人をご案内いたします。」


しかし、四人で挨拶にくるのはわかったがいったいどんな人だろうな?俺が呼んだ中で四人の団体はいなかったはずだが


「持たせてすまない、この度はわが領地の初の収穫祭に来ていただき感謝する。ぜひ今日は楽しんで行ってもらいたい」


俺は、考えていた挨拶を噛まないように余裕のある態度で言葉にするが来ているメンバーを見て笑みをこぼす


「ナイト様お久しぶりです。ナイト様に教わった料理を皆で更に上を目指して頑張ってます。それと、ナイト様にはいきなりですが謝らなければいけないことがあります。」


一番に挨拶に来てくれたのはドワーフ王国で一緒に料理をした3人で、俺が一番に招待をしたかった3人だが一人だけ顔をフードで隠している謎の人物がいた。それにいきなりの謝罪だが、それはやはりこの謎の人物が絡んでいるのだろうか?


「今回いきなりの招待に応じてくれたうえに挨拶に来てくれて感謝するが、いきなり謝罪とはどうしたんだ?それにそのフードの人物はだれかな?俺は三人を招待したがその四人目は多分招待をしていないとおもうが」


「それがですね、この方は」


「いや、私の事は私自ら説明したほうが良いだろう、招待もされていないのは確かだし、だが極秘に来なければならなかった理由も話さねばならんからな」


その謎の人物が自ら立ち上がりフードをとり姿を現した。


「急な訪問すまんな、此度の政の話をこちらの王から聞いたこととそなたの今後のことを聞いたので色々話し合いをしたいと思い、こちらの三人に無理を言って同行したのじゃ。こやつらはワシの頼みを断れるわけもないからな。我が顔に免じてこやつらは許してやってくれ」


そこに姿を現したのはドワーフ王その人だった




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る